蕁麻疹

内容監修

石黒 剛

GO ISHIGURO

石黒 剛

GO ISHIGURO

医師

大学在学時から現在の病院中心の医療システムに疑問を持ち、 日常生活に医療を提供するシステム作りをミッションに掲げる。 2019年、訪問診療専門の「いしぐろ在宅診療所」を兄と二人で開業。 クリニックTENでは、働く世代に焦点を当て、生活に溶け込む医療機関の実現を目指す。

蕁麻疹とはなにか

蕁麻疹は、かゆみのあるむくみと発疹が現れる病気です。発疹の形は虫さされのような丸いものが多く、発疹同士がつながり地図のように大きく広がることもあります。

蕁麻疹の原因はいくつかありますが、アレルギーによる「アレルギー性」や、アレルギーは関係せず特定の刺激が原因となる「刺激誘発型」のように、蕁麻疹を引き起こした原因がはっきりと分かるものは全体の20%ほどしかありません。ほとんどの場合ははっきりと原因の分からない「特発性」で、特別な刺激がないのに整然と蕁麻疹が現れます。

原因が分かる蕁麻疹のうち、アレルギー性蕁麻疹は食べ物や薬などに対するアレルギーによって起こります。特定の刺激によって起こる刺激誘発型は、皮膚をひっかく、汗をかくなどの刺激によって起こります。

大半を占める特発性は、ストレスや疲れがたまっていると起こりやすいといわれています。

蕁麻疹の症状とその特徴

 蕁麻疹の症状は、かゆみのある皮膚の盛り上がり(むくみ)が突然出てくるのが特徴です。かゆみだけではなく、ちくちくするような痛みを伴うこともあります。むくんだ部分がかゆくて掻いてしまうと、赤く腫れてみみずばれができてしまいます。

 蕁麻疹は数時間~24時間以内で跡を残さずに消えることが特徴です。皮膚がガサガサしたり、跡が残ったりすることはありません。

蕁麻疹の治療と注意点 

 蕁麻疹の治療の基本は抗ヒスタミン薬というのみ薬の内服です。これは蕁麻疹を引き起こすヒスタミンという物質の動きをおさえてくれますが、飲み始めてから効果が出るまである程度時間がかかる場合があります。すぐに効果が出なくても服薬をやめないようにしましょう。

 抗ヒスタミン薬は市販されていて(アレグラやアレジオン)比較的手に入りやすいですが、薬局などで販売されているものはあくまでも花粉症用です。蕁麻疹かなと思ったら必ず病院を受診し、処方された抗ヒスタミン薬を飲むようにしましょう。

 皮膚科で使われることの多いステロイドの塗り薬は、基本的に使いません。自宅にそういった塗り薬があっても、自己判断で使用しないようにしてください。

 また、蕁麻疹だと思っていたら全く別の病気であったという場合もあります。時間が経てば治るからと放置せず、症状が出たらなるべくはやく受診することが大切です。

 そもそも蕁麻疹を起こさないためには、まず疲れやストレスを溜めないことが重要です。食べ物や刺激などの原因が分かっている場合は、出来る限りその原因を避けることも有用です。

蕁麻疹は人にうつりますか? 

 蕁麻疹は基本的にうつることはありません。ですが、蕁麻疹の一種に「感染性蕁麻疹」という、一部の細菌やウイルスが原因となるものがあります。この場合は蕁麻疹そのものではなく、原因となる感染症が他者にうつる可能性があります。

肝臓の病気と体のかゆみ

肝臓の病気(黄疸や炎症が起こるなど)が原因でかゆみが出ることがあります。この場合は通常の蕁麻疹と異なり、皮膚には目立った異常がないにも関わらず、強いかゆみを感じることがあります。しかもこの蕁麻疹の厄介なところは、全身にかゆみが出たり、掻いても掻いてもかゆみが治まらなかったり、薬が効きにくかったりすることです。あまりのかゆさに眠れなくなってしまう患者さんもいて、日常生活に支障が出ることもあります。

蕁麻疹の原因が分からない時や、しつこいかゆみが治らない時は、皮膚だけでなく肝臓に異常が出ている場合があります。その場合、皮膚科の受診はもちろんですが、内科や消化器内科を受診するのもおすすめです。

まとめ

  • 蕁麻疹は、かゆみのあるむくみと発疹が現れます。
  • 原因ははっきりしないことが多いが、ストレスや疲れが溜まっていると起こりやすいです。
  • 数時間~24時間以内で跡を残さずに消えることが特徴です
  • 皮膚科で処方された抗ヒスタミン薬を飲みましょう。

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