鼻水・鼻詰まり

内容監修

石黒 剛

GO ISHIGURO

石黒 剛

GO ISHIGURO

医師

大学在学時から現在の病院中心の医療システムに疑問を持ち、 日常生活に医療を提供するシステム作りをミッションに掲げる。 2019年、訪問診療専門の「いしぐろ在宅診療所」を兄と二人で開業。 クリニックTENでは、働く世代に焦点を当て、生活に溶け込む医療機関の実現を目指す。

鼻水・鼻詰まりとはどのような症状か

鼻詰まりは、鼻の中の空気の通り道が狭くなったりふさがれたりすることで起きます。

原因としては、

  • 鼻水がたまる
  • 鼻の粘膜が腫れる
  • 鼻の骨・軟骨が変形する
  • 鼻の中に異物がある

などが挙げられます。

一方、鼻水は、鼻に入ってきたホコリ等の異物や、ばい菌を身体の外に出そうとする、私たち人間が生まれつき持っている防御反応のひとつです。ウイルスの感染、アレルギーなどが原因になることが多いです。

鼻水・鼻詰まりがある際にするとよいこと

鼻水・鼻詰まり解消のために自分でできることをいくつかご紹介します。

  • 鼻や身体を温め、血行を良くする
  • 部屋を加湿する
  • 寝る姿勢を変える:身体を起こすような体勢をとると、鼻水が逆流して鼻が詰まるのを和らげることができます
  • ものを挟むなどして脇を刺激する:ボールやペットボトルがおすすめです

花粉症や、ハウスダスト等のアレルギーが原因の場合は、マスクをして原因物質を吸い込む量を減らすのが効果的です。

また、原因がはっきりしている場合は市販の内服薬なども効果的ですが、間違った選び方をすると効果がありません。ので、判断に悩んだ場合は医師に相談してみましょう。

逆に生活習慣の乱れがあると、身体の免疫力が弱ってウイルスに感染しやすくなり、その結果として鼻水・鼻詰まりの症状が出ることがありますてしまいます。アレルギーが原因の場合、市販の薬などで対策を行えることもありますが、対策が不十分だと逆に症状が重くなることもあります。症状が長く続いているたり、鼻水鼻詰まりがとてもひどくて苦しいいという場合は、無理せず医療機関に相談しましょう。

鼻水・鼻詰まりの原因として考えうる疾患

アレルギー性鼻炎・花粉症

鼻水が水のようにさらさらの時、また「目や鼻がかゆい」「くしゃみが出る」と言った症状がある時には、アレルギーが原因のことが多いです。また、朝方に症状が強いことや、季節性に症状が表れることも、花粉症をはじめとするアレルギー性の疾患を強く疑わせるものです。

風邪

多くの場合は、いわゆる風邪が原因になります。「症状が数日以内に突然出てきた」「鼻の症状以外にのどの痛みや発熱もある」と言った場合は、風邪の可能性が考えられます。

肺炎

風邪の症状だけでなく、「息がしづらい」と感じるような場合には、肺炎も考えられます。鼻水の色に加えて、咳・痰があるかどうかも診断のポイントになりますので、そうした症状も一緒に医師に伝えましょう。また、子どもやお年寄りの肺炎は、生命に関わる場合もあります。ので、いつもの風邪と何かちがうなと思ったら、早めに医療機関を受診しましょう。

副鼻腔炎

鼻水があまりにも多く、何回も鼻をかまないといけない、またかったり、ずっと鼻詰まりが鼻が詰まっている感じが治らない場合は、副鼻腔炎という状態になっている可能性があります。風邪などとは対処が異なりますので、そのまま放置せず治療を行いましょう。

その他

頻度は低いですが、左右の鼻の穴を分けている壁が曲がっている、鼻中隔湾曲症という病気によって鼻詰まりが起きることもあります。風邪やアレルギー等の思い当たる理由もないのに長い間鼻が詰まった感じがする場合は、医師に相談してみましょう。

まとめ

  • 鼻水は鼻に侵入した異物や刺激物を外に出そうとする防御反応で、鼻詰まりは鼻の中の空気の通り道がふさがれることで起きます。
  • 主な原因は風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎です。
  • 長引く場合は医師に相談することが大切です。