遺伝子の限界を超えて、理想の筋肉へ

理想の美しい、肥大した筋肉を手に入れたい。しかし、どれだけトレーニングをしても筋肉がこれ以上大きくならない、筋肥大を目的にトレーニング回数を増やしたら故障をしてしまった。もう自分には理想の身体を手に入れることはできないのだろうか…。女性がより美しくなりたいと思うのと同様に、男性にも理想の筋肉質な身体と実際のボディイメージとの乖離に苦しんでいる人は数多くいます。
実際、筋肉をどこまで肥大させることができるかはトレーニングの強度に加え、その人のテストステロンの分泌量、テストステロンを受け取る筋肉側のレセプターの量に規定されており、その多くが遺伝子によって規定されており、ある一定のところで伸び悩んでしまうのが実情です。
クリニックTENではそのようなお悩みをお持ちの方に、各国の信頼性の高い研究データ (ページ下部参考文献) を元に蛋白同化ホルモン(アナボリックステロイド) を併用して本来の自分が持った遺伝子のポテンシャルを超えて筋肉増強することができるプログラムをご用意しています。
※初診相談のみオンライン診療も対応しています。ただし治療には定期的なご来院が必須となります。
アナボリックステロイドとは何か
アナボリックステロイドは世間ではいわゆる「ドーピング薬」として認識されていますが本質的には蛋白同化ホルモン、すなわち合成テストステロンとも呼べる薬剤です。歴史的には筋力の低下した高齢者への筋力増強、あるいは性ホルモン分泌異常などの小児に投与されるために開発されていましたが、東西冷戦時代のオリンピックでの金メダル争いのためにより筋力のあるアスリートを作り出すために効果の増強、検出期間の短縮などがこぞって行われるようになり、現在の「アナボリックステロイド=ドーピング」というイメージが成立するに至ってしまいました。
しかし、本質的には体内で生成されるテストステロンをより強力にしたものに過ぎず、通常の保険診療だけでなく海外などでは専門知識を持った医師による自由診療でも取り入れられています。従って、女性がより美しくなるために身体にメスを入れて一重を二重にしたり鼻を高くする美容形成手術とアナボリックステロイドを投与して厳しいトレーニングを通してより美しく肥大した筋肉を得ようとすることは本質的には何ら変わりが無いはずです。
なぜクリニックTENでアナボリックステロイド治療を行うのか
現在アナボリックステロイドは個人輸入の形で比較的用意に手に入り、実数は定かではありませんが筋力増強を目的に隠れて使用している人もいます。実際、日本の法律では個人輸入した薬剤を個人で利用するのは合法で、薬剤自体も禁止薬剤でないため法的には問題ありません。
しかし、合成テストステロンであるアナボリックステロイドを医師の監修なしで使用すると最悪不可逆かつ命に関わる副作用が起こる可能性も否定できず、また、一部のクリニックでもアナボリックステロイドを使用していながらその副作用をきちんとモニタリングしなかったり副作用予防に追加料金を課すなど、危険なアナボリックステロイド使用は後をたちません。
クリニックTENはアナボリックステロイドを使用した治療から副作用予防の薬剤、血液検査、そしてサイクル終了後の副作用予防治療 Post Cycle Therapy (PCT) まですべて一括料金で行い、限りなく副作用を少なくしながら最大限の筋力増大効果が得られるように徹底的な医師の監修を行った治療を提供したいと考えています。
当院で提供しているアナボリックステロイド治療プログラム

入門コース
料金:198,000円 (税込み)
(月額換算 52,800円)
使用薬剤
テストステロン・エナンセート
最も基本的なテストステロン・エナンセートの筋肉注射を毎週1回7週間行うコースです。筋肉トレーニングとの組み合わせで筋肉量の増強を図ることが出来ます。
料金には定期的な血液検査、InBody での筋力測定の他、副作用予防のためのデュタステリド、イコサペント酸の内服、そして PCT としての hCG 皮下注射とアナストロゾール、クロミフェン内服が全て含まれています。
1サイクル7週間、その2週間後から6週間の PCT が始まり合計およそ3ヶ月半のプログラムになります。
中級コース
料金:275,000円 (税込み)
(月額換算 68,750円)
使用薬剤
テストステロン・エナンセート
ナンドロロン(デカ・デュラボリン)
十分トレーニングを行っているにも関わらず筋肥大が伸び悩んできた方に、テストステロン・エナンセートに加え長期間に強力に作用する合成テストステロンであるナンドロロン (商品名:デカ・デュラボリン) の筋肉注射を毎週1回7週間行うコースです。
すでに十分な重量負荷をかけたトレーニングを行っている方がこのプログラムを行うと比較的速やかにバルクアップを図ることができます。ナンドロロンには水分貯留作用もありますが、lean mass body (除脂肪体重) を増やす作用もあり、サイクル終了後もバルキーな身体を維持することができるでしょう。
料金には入門コースと同様、定期的な血液検査、副作用予防の薬剤、PCT が含まれています。
1サイクル7週間、その3週後から6週間の PCT が始まり合計およそ4ヶ月のプログラムになります。
上級コース
料金:385,000円 (税込み)
(月額換算 およそ81,000円)
使用薬剤
サスタノン
ナンドロロン(デカ・デュラボリン)
すでにかなりの負荷でのトレーニングを積んでいる、それでもさらなる筋肉増強を目指したい方には、複数のテストステロンの合剤であるサスタノンと中級コースより増量したナンドロロン(デカ・デュラボリン)の筋肉注射を毎週1回10週間行う上級コースをご用意しています。
増量したナンドロロンによる長期のバルクアップ効果に加え、3種の異なる半減期を持ったテストステロンの合剤であるサスタノンを使用することによって、どの時期にトレーニングをしても筋肥大を起こすことができる10週間を提供します。
料金には他の2コースと同様、定期的な血液検査、副作用予防の薬剤、PCT が含まれています。
1サイクル10週間、その後3週間後から6週間の PCT が始まり合計およそ5ヶ月のプログラムになります。
ご覧のようにクリニックTENでのアナボリックステロイド治療ではステロイドそのものに内服薬を使用していません。これは内服薬は気軽に始められる反面、小腸からされ肝臓で分解されにくくするように17αアルキル化と呼ばれる加工をされていることが多く、それが肝機能に大きな負担を与える可能性があるためです。
また、クリニックTENではサイクル中の追加の血液検査に一切料金を頂いておりません。これは人によって筋肥大の程度も副作用のタイミングも異なり、適切な時期に適切な検査を行うべきであると考えているからです。
副作用を予防しつつ効果を最大限に発揮する、それがクリニックTENでの筋肉増強相談です。
上記のほか、初回外来のカウンセリング費用として5,500円、実際にプログラムをご検討された際に問題なく治療開始ができるかどうかの判断するためのの採血に12,000円を頂いております。再診料は一切頂いておりません。
なお、治療中に出現しうる尋常性痤瘡 (ニキビ) 治療に関しては当院皮膚科で保険診療で行っている旨をご了承ください。
Post Cycle Therapy (PCT) と副作用
アナボリックステロイドのサイクル終了後にあらわれる副作用として、いくつか有名なものがあり、それを予防する治療法を Post Cycle Therapy (PCT) と呼びます。クリニックTENでは PCT をオプションにすることなく全て各メニューに入れ一括のお値段でご提供しています。以下で代表的なものをご説明します。
副作用①: 内因性テストステロンの不足
アナボリックステロイドは結局のところ合成テストステロンですので、サイクル中は脳が身体の中に十分な量のテストステロンが分泌されていると誤解します。すると、自分の身体の中でのテストステロン生成を休めてしまい、しばらく自分の身体の中でテストステロンを生成することができなくなります。従って、サイクル終了後何もしないとテストステロンが著しく低い状態になってしまい、今までせっかくつけた筋肉を失ってしまったり、気力・やる気の減退からうつ症状、さらには精巣萎縮などをきたしてしまう可能性があります。
従って、クリニックTENでは全例で hCG というホルモンを定期的に補充し、精巣を刺激して内因性テストステロンの分泌を速やかに回復させることでこの副作用を予防しています。
副作用②:アロマ化による女性化乳房
投与されたアナボリックステロイドは全てが合成テストステロンとして使用されるわけではなく、一部が死亡などの影響を受けアロマ化という変化を受け、エストロゲンに転換されてしまいます。すると、このエストロゲンによって乳腺が肥大し、女性化乳房 (gynecomastia, 通称ガイノ) をきたしてしまいます。
クリニックTENではこの副作用を予防するためにアナストロゾールというアロマターゼ阻害剤を用いて女性化乳房をきたさないように細心の注意を払いながら治療を行っています。
副作用③:精子の質の低下
アナボリックステロイドを投与すると脳から FSH (卵胞刺激ホルモン) と呼ばれるホルモンの分泌が低下します。FSH はライディッヒ細胞というものに作用し、精子の質を担保しているのですが、何も治療を行わないで長期間アナボリックステロイドを使用すると精子の質が低下し妊娠させることができなくなる恐れがあります。
クリニックTEN ではこの副作用を予防するためにクロミフェンという薬剤を用いて FSH の分泌を低下させないようにし、妊孕性(妊娠させることができる能力)を最大限に担保できるようにしています。
その他の副作用
その他にもアナボリックステロイドによる副作用には以下のようなものが知られています。
- 高コレステロール血症
- 当院では予防のために全例でイコサペントエチルを内服いただきます。
- 男性型脱毛症
- 当院では予防のために全例でデュタステリドを内服いただきます。
- 前立腺肥大症・前立腺癌
- 双方ともテストステロンで悪化するため、開始前に腫瘍マーカーである PSA を測定し問題ないことを確認してから治療開始となります。
- 心筋肥大
- サイクル中に有酸素運動を行うと心筋肥大から心機能低下をきたすため、有酸素運動をしないよう指導しています。
- ロイドレイジ
- テストステロン値が上昇することで稀に攻撃的な性格になることがあります。
- 腎機能障害
- 過度なトレーニングで筋破壊が起こり、それによる腎機能障害が起こりえます。ひとりひとりの状況に合わせて定期的に採血を行い腎機能障害が出現していないことを確認します。
- 肝機能障害
- 各種内服薬で肝機能障害が起こる可能性があります。ひとりひとりの状況に合わせて定期的に採血を行い肝機能障害が出現していないことを確認します。
- 発がんリスク
- 長期間のアナボリックステロイド使用で前立腺癌以外のがんを発症する可能性が示唆されていますが、その関連は明らかにはなっていません。
なお、治療に使用しているナンドロロン (デカ・デュラボリン®) 並びにサスタノンを始めとする各種薬剤は日本の添付文書における適応外使用となりますので、副作用出現時の治療は保険適応となりますが、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることを予めご了承ください。
クリニックTENは競技におけるドーピングに強く反対しています
アナボリックステロイドを用いた筋力増大プログラムを提供している一方、クリニックTENはアンチ・ドーピングの姿勢を絶対としています。例えばボディビルやその他プロ競技者へのアナボリックステロイド投与は絶対に行わないと治療開始時に誓約書を書いていただくことになります。
ボディビルしかりその他の競技然り、本来は人類同士の限界の戦いでなければならないはずです。例えるなら、将棋の大会で AI を使う棋士が出現してしまったら競技自体が成立しなくなってしまうことと同じです。また、使用するアナボリックステロイドも患者さまの身体への負担が最も少なくなるよう選択している一方、検出期間が長く通常の大会などでの薬物検査では必ず検出される薬剤を使用しており、競技におけるドーピングには強く反対しています。
料金一覧
- 初回外来カウンセリング料 5,500 円 (税込み)
- 治療開始前血液検査 12,000 円 (税込み)
- 入門コース 198,000 円 (税込み。血液検査や再診料など一切追加料金はかかりません) およそ3ヶ月半のプログラム
- 中級コース 275,000 円 (税込み。血液検査や再診料など一切追加料金はかかりません) およそ4ヶ月のプログラム
- 上級コース 385,000 円 (税込み。血液検査や再診料など一切追加料金はかかりません) およそ5ヶ月のプログラム
※初診相談のみオンライン診療も対応しています。ただし治療には定期的なご来院が必須となります。
※オンライン診療の場合は、上記に加えてオンライン診療手数料がかかりますが、初診は無料です。(他診療科のオンライン診療再診は1,000円+税[配送料含む]がオンライン診療手数料として診察料とは別途かかります。)
参考文献
- Bhasin S, Storer TW, Berman N, et al. The Effects of Supraphysiologic Doses of Testosterone on Muscle Size and Strength in Normal Men. New England Journal of Medicine 1996; 335(1): 1-7.
- Johansen KL, Painter PL, Sakkas GK, Gordon P, Doyle J, Shubert T. Effects of Resistance Exercise Training and Nandrolone Decanoate on Body Composition and Muscle Function among Patients Who Receive Hemodialysis: A Randomized, Controlled Trial. Journal of the American Society of Nephrology 2006; 17(8): 2307-14.
- Malkin CJ, Jones TH, Channer KS. The effect of testosterone on insulin sensitivity in men with heart failure. Eur J Heart Fail 2007; 9(1): 44-50.