内容監修
山東 典晃
Noriaki L. Santo
山東 典晃
Noriaki L. Santo
医師
クリニックTEN渋谷 院長。日本泌尿器科学会 認定専門医。 筑波大学医学群医学類を卒業、在学中に学長表彰受賞、米国への国費留学を経験。国立病院機構東京医療センター泌尿器科に入局、ハーバード大学 ICRT Program Japan, 埼玉医科大学国際医療センター泌尿器科助教を経て、現在東京医療センター臨床研究センター研究員。
医療痩身とは
医療痩身の歴史は古く、1974年にカニューレを使用した大腿部の脂肪吸引が初めて報告されたのち、デバイスの進化に従って様々な部位で応用されるようになりました。一方で、手術手技に伴う時として致死的な合併症のリスクや、全身の脂肪減少や長期的な体重減症に関するエビデンスは限定的であるという問題点がありました。
そのような中、新規薬剤の開発によって2000年代後半から医療痩身は急速に発展し、現在は各国診療ガイドラインでも糖尿病患者さんないしは肥満患者さんに対する、内服薬あるいは注射薬での治療が推奨されるようになりました。
クリニック TEN 渋谷ではその中でも最も体重減症効果が強く証明されている内服薬 セマグルチド (商品名:リベルサス、ウゴービ) ならびに注射薬 チルゼパチド (商品名:マンジャロ、ゼップバウンド) による医療痩身を提供しております。
セマグルチドは2021年に米国 FDA が慢性体重管理として承認、チルゼパチドは2023年に承認され、日本においてもそれぞれウゴービ、ゼップバウンドとして保険収載を果たしました。一方で現状、保険での治療が可能な医療施設が極めて限られており、治療が必要な患者さまに十分提供されていないのが実情です。
当院ではそのような患者さまを対象に、医師による運動・食事療法を併用し、副作用予防のための定期的な検査を行いながら、自費診療としてセマグルチド (商品名:リベルサス、ウゴービ)、チルゼパチド (商品名:マンジャロ、ゼップバウンド) による治療を提供しております。
治療の適応・処方対象となる方
当院では原則として下記に該当する方に対し、医師と相談の上で適応を判断し処方いたします。
初回診察時には採血により身体上の評価の上で処方とし、以降も必要に応じて検査をご案内いたします。
- BMI 27 以上の方
- BMI 23-27 の方は医師と治療法についてご相談くださいませ。
- BMI 22 以下の方には当院では処方をおこなっておりません。
※ BMI とは身長と体重から算出される、肥満度を示す体格指数のことです。
計算式:BMI = 体重 (kg) ÷ 身長 (m) ÷ 身長 (m)
(例:体重 70 kg, 身長 170 cm の場合 BMI = 70 ÷ 1.70 ÷ 1.70 = 24.2)
※ 糖尿病で治療中の方は保険適用での処方となる場合がありますので、内科でのご予約をお願いいたします。
注意点
- 上記の基準に該当しない、また医師が適切でないと判断した場合は処方をお断りさせていただく場合がございます。
- るいそう (過度の痩せ状態) や副作用が起こっていないかの評価をするために、原則として定期的な検査が必要となります。
- 糖尿病をお持ちの方は保険診療として GLP-1 製剤の処方を行う可能性がありますので、こちらの外来での処方はできかねます。当院内科をご予約いただきますようお願いいたします。
- 下記に当てはまる方は処方をできかねますのでご注意ください。
- 甲状腺髄様がん、多発性内分泌腫瘍症2型 (MEN2), RET 遺伝子陽性の既往または家族歴がある方
- 重度の消化管疾患、急性膵炎の既往がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- ピル、ワーファリン内服中の方
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費用 (税込)
診察料等
| 初診料 | 2,750 円 |
| 再診料 | 1,100 円 (2回目以降) |
| 採血料 (一般的な全身状態及び副作用項目を評価) | 1,100 円 |
薬剤料
| マンジャロ 2.5mg 1本 (1週間分) | 6,600 円 |
| マンジャロ 2.5mg 4本 (1ヶ月分) | 19,140 円 (1本あたり 4,785 円) |
| マンジャロ 2.5mg 12本 (3ヶ月分セット) | 41,910 円 (1本あたり 3,493 円) |
| マンジャロ 5mg 1本 (1週間分) | 9,900 円 |
| マンジャロ 5mg 4本 (1ヶ月分) | 30,800 円 (1本あたり 7,700 円) |
| マンジャロ 5mg 12本 (3ヶ月分セット) | 69,300 円 (1本あたり 5,775 円) |
| マンジャロ 7.5mg 1本 (1週間分) | 11,000 円 |
| マンジャロ 7.5mg 4本 (1ヶ月分) | 34,870 円 (1本あたり 8,718 円) |
| リベルサス 3mg 30錠 (1ヶ月分) | 11,000 円 |
| リベルサス 7mg 30錠 (1ヶ月分) | 22,000 円 |
| リベルサス 14mg 30錠 (1ヶ月分) | 33,000 円 |
※すべて自費診療となります
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自費処方薬の詳細
| 薬剤名 | セマグルチド (商品名:リベルサス) | チルゼパチド (商品名:マンジャロ、ゼップバウンド) |
| 効果・効能作用機序 | GLP-1 受容体に作用し、食欲の抑制や満腹感の維持を効果として期待する。 | GIP/ GLP-1 受容体に作用し、食欲の抑制や満腹感の維持による体重減症効果を期待する。 |
| 有効成分 | セマグルチド | チルゼパチド |
| 製造販売元 | ノボノルディスクファーマ | 日本イーライリリー |
| 処方価格(税込、概ね1ヶ月分) | ・3 mg 30錠 11,000円 ・7 mg 30錠 22,1000円 ・14 mg 30錠 33,000円 | ・2.5mg 4本 26,400円 ・5mg 4本 39,600円 ・7.5mg 4本 44,000円 ・10mg 4本 52,800円 |
| 服用方法 | 1日1回、朝食前空腹時に内服し、30分間絶食する。 | 週1回、同一曜日に皮下注射する。 |
| 服用の注意点 | 投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。 本剤の消失半減期は長く、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること。 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。 急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪があらわれることがあるので、注意すること。 急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けること。 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること。 下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、状態に注意すること。 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診すること。 | 血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。 本剤は持続性製剤であり、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること。 低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。 急性膵炎が発現することがあるので、急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けること。 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診すること。 過度の体重減少がみられた場合は、本剤の減量又は投与中止を考慮すること。 急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪があらわれることがあるので、注意すること。 下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、状態に注意すること。 本剤の自己注射にあたっては、患者に十分な教育訓練を実施した後、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもと実施すること。また、器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。 |
| 効果が出る時間 | 数日から数週間 | 左に同じ |
| 標準的な治療期間 | 1か月程度から変化や希望に応じて期間が変動する。 | 左に同じ |
| 標準的な費用の総計 (3か月の概算金額) | 35,000-100,000 円程度 (用量によって変動) | 80,000-160,000円程度 (用量によって変動) |
| 併用注意薬 | ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4 阻害剤、SGLT2 阻害剤等、インスリン製剤、レボチロキシン製剤 | ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4 阻害剤、インスリン製剤、SGLT2 阻害剤等、経口避妊薬、クマリン系薬剤 |
| 服用禁忌 | ・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 ・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者 ・重症感染症、手術等の緊急の場合 | 左に同じ |
| 副作用 | 低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸、悪心・下痢、頭痛 | 低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸、アナフィラキシー・血管性浮腫、麻痺性イレウス、悪心・下痢、頭痛 |





