子宮内膜症

子宮内膜症とはなにか

 子宮内膜症は、強い生理痛や不妊の原因となることがある病気です。

 子宮内膜は子宮の筋肉の上にあり、子宮の中の空間と接しています。子宮内膜は妊娠が起こる場所で、妊娠が起きなかった場合は月経の時にはがれ落ちます。

 このように子宮内膜は妊娠に関わる重要なものですが、本来あるはずの子宮ではなく、身体の別の場所に子宮内膜のようなものができてしまうのが子宮内膜症です。何故そのようなことが起きるのかは、まだ明確になっていません。

 ダグラス窩(子宮と直腸の間の谷間のような部分)や、卵巣などの子宮の近くの場所にできることが多いです。卵巣に起こると、チョコレート嚢胞という特徴的な状態になる場合があります。かなり離れた場所に起こることもあり、例えば肺に起こると、本来あるべきところではない場所に異常な組織があることが原因となって、気胸という状態になる場合があります。

子宮内膜症の症状とその特徴

子宮内膜症の症状は大きく分けて、生理痛、生理痛以外の痛み、その他の症状となります。

■ 生理痛

かなり痛みが強く、日常生活に支障が出ることもあります。また、年々強くなったり、市販の痛み止めが効かなかったりすることもあります。さらに、生理が始まる4〜5日前から痛みが出ることもあります。

■ 生理痛以外の痛み

排卵時、排便時、性交時などに痛みを感じることがあります。

■ その他の症状

子宮内膜症は不妊の原因となることが重要です。また、生理と関係ない出血である不正出血が見られることがあります。生理中に下痢になったり、普段の便秘が解消されるという場合もあります。

子宮内膜症の治療

 子宮内膜症と診断された場合は、薬を使う薬物療法か手術のどちらかが選ばれます。大まかには、痛みだけだと薬物療法のことが多く、不妊がある場合は手術のことが多いです。ですが、患者さんの状態に応じてどのような治療を行うかは変わります。治療は医師が最適なものを判断しますので、ケースバイケースと考えていただいたほうが良いでしょう。

 適切な治療を受けるためにも、生理痛がひどい、不正出血がある、なかなか妊娠しない、排便や性交の時に痛みがある、などの症状があったら、一度婦人科を受診ください。

子宮内膜症の患者さんとの付き合い方

 子宮内膜症の場合、性行為の際に痛みが出ることがあったり、なかなか妊娠しづらかったりとパートナーとの関係に問題が出る場合もあります。

 性交痛があることをパートナーにしっかりと伝え、無理して性行為を行うことは避けましょう。また、妊娠しづらいということもパートナーと共有し、適切な治療を受けられるよう協力体制を築けるようにすることが大切です。

まとめ

  • 子宮内膜症は、子宮以外の部分に子宮内膜のようなものができ、結果として強い生理痛や不妊の原因となる病気です。
  • 子宮の近くで起こることが多いですが、子宮から離れた場所にできることもあります。
  • 症状は、強い生理痛や性交時の痛み、不妊、不正出血などがあります。
  • 患者さんの状態に応じて、薬物療法か手術が行われます。
  • 強い生理痛などの月経の異常や不妊の症状があったら、一度婦人科を受診しましょう。
  • 性交痛や不妊などの症状はパートナーの理解も大切です。