PMS(月経前症候群)

内容監修

草壁 広大

KODAI KUSAKABE

草壁 広大

KODAI KUSAKABE

医師/日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医

東京慈恵会医科大学医学部を卒業、国立病院機構 東京医療センターでの初期臨床研修を経て、東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座に入局。産婦人科専門医を取得後、同講座の助教を経て、現在は千葉西総合病院産婦人科に勤務。当院では婦人科診療全般の監修および毎週火曜の婦人科外来を担当。

月経前になると「なんだかイライラする」、「憂うつな気分になる」、「頭が重かったり痛かったりする」
といった症状はありませんか?実はそれらの症状、PMS(月経前症候群)のせいかもしれません。

PMS(月経前症候群)は“Premenstrual Syndrome”という英語の頭文字をとった病名です。月経(生理)の3-10日ほど前から起こる体の不調のことを指します。

症状は月経が来ると弱まり、やがて消えていくのがその特徴です。
PMSの症状に悩んでいる女性は少なくないと考えられています。
しかし、PMS自体があまり知られておらず、ご自身の症状がPMSだと知らずに悩まれている方もたくさんいらっしゃいます。

そこでこの記事では、PMSがどういう病気であるかを解説し、原因や症状、そして治療までわかりやすい言葉で解説いたします。

ぜひ最後までご覧ください。

PMS(月経前症候群)って何?

生理前にこんな症状を感じた方はいらっしゃいませんか?

  • なんだかイライラすることが増える
  • 怒りっぽくなる
  • 憂うつな気分になる
  • 落ち着かない
  • 胸がはって痛む
  • 頭が痛かったり重かったりする

生理前にはいろいろな不調が出ることがありますよね。「なんだか調子が悪いな」と思っているとその後に生理が来て、「いつもの症状だったな」という経験を繰り返している女性は少なくないはずです。

このように月経(生理)3-10日前あたりから生じてくる、「カラダやキモチの不調」をPMS(月経前症候群)と呼びます。
あなたの症状も「気のせい」ではなく、PMSなのかもしれません。

PMSに当てはまる症状とは?

「自分の症状がPMS(月経前症候群)に当てはまるのかわからない」という方も少なくないと思います。

そこで、ここでは「どういった体調不良があればPMSに該当するのか」について具体的に解説いたします。

PMSの代表的な症状と診断基準

PMS(月経前症候群)かどうかを考えるポイントは、

・症状がいつ出ているか(月経の3〜10日位前から始まり、月経が来て終わると症状が和らぐ)

・繰り返し症状が出ているか

・日常生活で困っているか

です。

日本の産婦人科診療ガイドラインでは、PMSの診断基準を以下のように定めています。

引用:PMSラボ「PMS(月経前症候群)とは」

PMSの症状にも月経と同様に個人差があり、200以上もの症状がPMSには存在するとも言われています。

表にあるような典型的な症状ではなくとも、月経前のその不調はPMSなのかもしれません。
一度、専門医に相談してみてはいかがでしょうか。

どうしてPMSになるのか?

実はPMSの原因は、はっきりと解明されているわけではありません。

有力な仮説としては「女性ホルモンの変動による影響」が考えられています。

女性ホルモンの影響で発症する?

月経周期と女性ホルモン分泌・基礎体温の関係
引用:「知ろう、治そう、PMS」どうしてPMSになるの?

女性ホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2種類のホルモンがあります。

この2つのホルモンは月経周期により大きく変動します。

排卵が起こった後の黄体期と言われる、いわゆる月経前の時期には、プロゲステロンの分泌量が増えていきます。このプロゲステロンの影響でPMS(月経前症候群)の症状が現れていると考えられています。

 PMSになったらどうすればよいのか?

生理の前のつらさを少しでも解消したい。そのような方のために、

婦人科での治療と並行して、ご自分でできるセルフケアをご紹介します

対処法1 身体を動かす

運動をすると気分転換になったりご飯がよりおいしく感じられたりしたご経験をお持ちの方も少なくないと思います。実は、健康維持やダイエットのために実践している方も少なくない「有酸素運動」がPMSの症状改善にも有効とされる研究が報告されています。

対処法2 食事を見直す

毎日の生活習慣もPMSに影響を与えることがあります。バランスの悪い食事は、PMSに限らず、からだのむくみや体重の増加にもつながります。
栄養バランス改善のために、ビタミンとミネラルを多く含む豆類や海草類、野菜などを食べる量を意識的に増やしていくことから始めてみましょう。
カルシウムやマグネシウムといった栄養素を十分に摂取することや、アルコールやカフェインを控えることでも、PMSの症状改善が認められることがあると言われています。

PMSの診断・治療

(1)問診

ご自身の症状を詳しく伺い、月経周期との関係性を確認します。

問診は事前にご記入いただくweb問診の内容を参考にします。
ご心配なことはどんなことでもお気軽にご相談、ご質問ください。

もし直接伝えにくい事項があればweb問診の際にご記入ください。
問診を踏まえて、どのような検査が必要かを専門医が判断いたします。

必要に応じて血液検査を行うこともあります。

(2)診断・症状に応じた治療

【症状が軽症から中等症の方】

低用量ピルの内服がPMSにおける身体症状の改善に有効とされています。

また、漢方薬で体質改善をはかることもあります。
抑うつなどの精神症状に対しては、選択的セロトニン受容体拮抗薬(SSRI)という抗うつ薬を使用することもあります。不安が強い方には抗不安薬を使用する場合もあります。

【症状が重症の方】

精神症状が特に強い場合には、精神科や心療内科へご紹介させていただく場合もございます。

当院で気軽にご相談ください

月経前になると

・体調が良くない

・なんだかつらい

・いつもと違う

このような症状にお悩みの人は、決してあなただけではありません。

大なり小なり、ほとんどの女性はそれに近い症状があります。

これらの症状はお薬で改善できることが多くあります。

無理に我慢したり放置したりせず、お気軽に当院へご相談ください。

月経前の不調(PMS)は当院をご受診ください

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参考文献一覧

産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2020

Effect of aerobic exercise on premenstrual symptoms, haematological and hormonal parameters in young women

PMSラボ「PMS(月経前症候群)とは」https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/about/pms.html

「知ろう、治そう、PMS」どうしてPMSになるの? https://pms-navi.jp/about/about02.html