良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症とはなにか

内耳の異常が原因で生じるめまいのひとつです。耳のいちばん奥にある内耳では、音の感覚とバランス感覚の両方をつかさどっています。このうちバランス感覚を担当する部分はさらにいくつかに分けられます。このうち、垂直方向の感覚を感知する卵形嚢(らんけいのう)という器官の中には、耳石(じせき)が入っています。頭の傾きに応じてこの耳石が動くことで、私たちは垂直方向に対する頭の傾き方を把握することができます。皮膚のアカと同じように、耳石から細かいカスが卵形嚢にたまると、浮遊耳石といわれるようになります。これがある時三半規管の中に入り込んでしまうことが原因で、誤って内耳から「動いている」という信号が脳に送られます。これにより生じるめまいが良性発作性頭位めまい症です。

良性発作性頭位めまい症の症状とその特徴

寝返り、起床時、急に後ろを振り向いたとき、急に上を向いたときなど、特定の行動で頭を大きく動かしたタイミングで、目が回る、フワフワするようなめまいが生じます。症状はたいてい10~20秒ほどで治まります。場合によっては吐き気を伴うこともあります。

メニエール病との大きな違いとして、耳鳴り・難聴などの音に関する症状が出ないこと、そしてめまいの症状が出ている時間が短いことが挙げられます。

良性発作性頭位めまい症の治療と注意点

多くの患者さんは、2~3か月の経過観察で元気になります。また、あえてめまいが起きるような頭の位置をとることで、脳への信号が送られるのが抑えられるため、回復が早くなることも分かっています。症状が改善しない場合、位置がずれた耳石を卵形嚢に戻すような理学療法が行われることもあります。メニエール病とは違い、薬物療法はあまり効果的ではありません。ただし、吐き気やめまいの症状がひどい場合には、その症状を抑えるために薬を使うことがあります。

まとめ 

  • 良性発作性頭位めまい症とは、内耳の障害が原因で生じるめまいのひとつで、メニエール病とは違い難聴や耳鳴りは起こさない。
  • 基本的には経過観察で軽快するが、場合によっては理学療法などが行われる。

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