風邪

風邪とはなにか

風邪は、正式には「風邪症候群」や「感冒」と呼ばれ、一般的にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの症状の総称を指します。風邪はウイルスに感染することによって引き起こされることが多く、その原因となるウイルスは200種類以上知られています。冬に流行するインフルエンザとは別の病気であり、症状が急激で全身に及ぶインフルエンザに比べ、風邪は症状が比較的ゆっくりで軽く、のどや鼻など局所的であるという違いがあります。 

風邪の症状とその特徴

風邪の症状はさまざまです。鼻水、鼻づまり、くしゃみのような鼻症状や、のどの痛み、咳やたんなどののどの症状が主になります。ときには発熱、全身倦怠感、頭痛、関節痛、消化器症状などの全身症状を伴います。具体的にこの症状があったら風邪、という特徴的な症状がないため、風邪だと思っていたら別の疾患だったという方もいらっしゃいます。1週間を超えて症状が続く場合には、医師の診察を受けることをおすすめします。

風邪の治療と注意点

基本的には原因となるウイルスを倒す薬ではなく、症状を楽にするための薬が処方されます。たとえば発熱に対しては熱を下げる薬、呼吸器症状に対しては咳やたんを抑える薬や、呼吸を楽にするために空気の通り道を広げる薬などが用いられます。

抗生剤(抗生物質)を使いたい、処方してほしい、という方もいらっしゃいますが、風邪の原因となるウイルスには抗生剤(抗生物質)は効きません。したがって、抗生剤(抗生物質)を服用しても効果はありません。ただし、風邪が原因となって細菌が感染してしまい、中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿)が起こることもあります。この場合、原因となる細菌とたたかうために抗生剤が必要になることがあります。耳や鼻の症状が続いている場合は、診察前の問診に記入したり、診察時に医師に伝えましょう。

日本医療政策機構の2019年の調査によると…

風邪が長引くとどうなりますか?

風邪をこじらせると、より重篤な病気である気管支炎や肺炎、中耳炎、副鼻腔炎などを引き起こすことがあります。特に肺炎はお年寄りと子どもに多く見られ、命に関わることもあるので注意が必要です。

合併症の多くは、粘膜に付着した新たな細菌やウイルスが、風邪で抵抗力が落ちた身体の細胞に感染する二次感染というプロセスによって起こります。高熱が5日以上続いたり咳が激しくなってきたりしたら、早めに医療機関を受診しましょう。クリニックTENではこういった場合、オンライン診療の受診をお願いしております。

まとめ

  • 風邪は主にウイルス感染を原因としてくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの症状がある。
  • 基本的には対症療法になるが、二次感染で重症化することもあり、その場合は抗菌薬などで治療する。

医師コメント

いわゆる「風邪」は、ウイルスが全身に行き渡ることで症状が出るため、鼻、喉、あるいは発熱のように、身体のいろいろなところに症状が出ます。

こういった症状を総じて風邪と呼びますので、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症でも同じような症状が出ます。そのため非常に見分けのつきにくい病気となっていますが、原因によらず、軽症であれば症状を抑える解熱鎮痛薬等のみでの対応で構いません。

抗生物質(抗生剤)はウイルスを攻撃する作用がありませんので、使用しても効果は薄いでしょう。

参考文献

Krammer F, Smith GJD, Fouchier RAM, et al. Influenza. Nat Rev Dis Primers. 2018;4(1):3. Published 2018 Jun 28. doi:10.1038/s41572-018-0002-y
Brankston G, Gitterman L, Hirji Z, Lemieux C, Gardam M. Transmission of influenza A in human beings. Lancet Infect Dis. 2007;7(4):257-265. doi:10.1016/S1473-3099(07)70029-4
インフルエンザQ&A|厚生労働省