勃起不全(ED)

内容監修

荘子 万可

MARK SOSHI

荘子 万可

MARK SOSHI

医師/日本泌尿器科学会認定専門医

泌尿器科、血液透析科を専門領域として研鑽を積む中で、健康寿命を延ばしより良く生きる (well-being) ことに興味を持ち、男性機能やアンチエイジングに関して造詣を深める。 クリニックTEN では、一般内科外来や健診の他、メンズヘルス外来を担当する

ED治療で大事なのは、信頼できる医師との継続的な治療

 EDに関して、ネットには様々な情報があります。薬の種類やその効果の強さについて沢山調べてから来院される患者様も多くいらっしゃいます。時には、この薬を処方してほしいと具体的に指定される患者様もいらっしゃいます。しかし、何よりも重要なのは、患者様に合った治療方針をたて、目的に合った薬を使用することです。

ED治療を行っているクリニックは無数にありますが、そんな中で我々クリニックTENは、「貴方としっかり向き合う」ED治療を提供します。今の気持ちや苦しさ、そして思い描く理想像について、医師と共有していただくことで、医師が考える最善の道をご提案させていただきます。

原因にフォーカスしたアプローチも可能

EDの悩みを抱えている方は、日本で1000万人を超えるといわれています。一方で、その治療の多くがED「だけ」を解決する薬の処方に終わっています。しかし、年齢とともにおこる男性ホルモンの低下は、EDなどの性機能低下にとどまらず、やる気や活力が低下し、前向きな気持ちの喪失も引き起こすことが知られています。ED治療薬で勃起不全のみを解消しても、そのような症状が改善することはなく、人生の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)の改善までは期待できません。

クリニックTENでは男性ホルモンの低下に対する補充療法を実施しており、男性ホルモン(テストステロン)の血中濃度を測定することも可能です。状況によっては男性ホルモンの注射・塗り薬による補充をご提案します。その場しのぎの薬による対処ではなく、男性ホルモンからアプローチすることで、性機能以外の男性らしさを取り戻すプランもご用意しております。

多様なニーズにお答えする準備を整え、お待ちしております。

EDとはなにか

いわゆるEDとは「Erectile Dysfunction」という英語の頭文字を取った略語です。日本語では、勃起不全や勃起障害などと呼ばれています。

EDの原因を考える上では、勃起のしくみを知ることが大切になります。

性的に興奮すると、脳から信号が神経を通って陰茎に送られます。すると、陰茎海綿体というところの血管が拡張し、血流が増えることで勃起します。このしくみの中で、興奮を伝える神経または実際に陰茎に血液を送る血管に問題があると勃起しにくくなります。また、ストレスなどの心理的な要因もEDの原因になります。また、飲酒をすると脳や神経の働きが弱くなるので、勃起しにくくなります。

30代、40代では心理的な原因によるEDが多く、50代以上では性的な刺激を伝える神経の伝達や、受け取った刺激をもとに陰茎に血液を送り、勃起をさせそれを維持するために働く血管の機能不全が原因のEDが多いとされています。

EDの症状とその特徴

EDの症状は患者様ごとに様々で、「納得のいく勃起が得られない」のがEDです。興奮しても勃起しない、勃起はするけど硬さが十分にならない、勃起を維持できないなど、これらは全てEDに含まれます。

EDの治療と注意点

EDの治療のメインは薬の内服です。現在、バイアグラ、シアリス、レビトラの3種類の薬が日本では使用することができます。これらの薬は飲むと勃起する薬ではなく、性的に興奮した時に勃起しやすくする薬です。それぞれ効果の強さや効果の持続時間などが違っていて、医師の判断や患者様の希望に合うものを飲んでいただくことになります。

そもそもバイアグラとは、肺高血圧症を治療するための薬として研究されていたものでした。その薬に勃起不全を改善するという思わぬ副作用が見つかり、その副作用を利用して開発されたのがバイアグラです。

バイアグラを服用した方は、顔の紅潮や消化不良などを示しやすいという結果が、その開発段階における研究から報告されています。しかし、本来の薬の目的だった肺高血圧症に関しては、バイアグラを服用した患者のほうがプラセボ(偽薬)を服用した患者に比べて入院の日数が短くなり、より長い距離を歩けるようになったという結果が出ています。心臓や血管に悪影響を及ぼすというイメージがあるバイアグラですが、実際の研究結果から、明らかにそういった影響があるという報告は未だなされていません。

一方で、勃起を目的としてつくられたわけではないバイアグラをベースに、本来の目的であった肺の血管への作用を減らし、EDに対する効果を強くしたものがレビトラ、長時間作用が続くように開発したのがシアリスです。そういった背景がありますので、EDを解決するという点においては、それらのほうが適切であると考えています。

クリニックTENのED治療

診察

問診や診察に加え、ご希望の場合には男性ホルモン検査を行います。
ED治療薬の中から、患者様の状態やご希望にあわせた処方を行います。

フォローアップ

ED治療薬は、体質等により効き目がことなります。したがって、ひとつの薬が効かなかったとしても、薬の種類を変えることで効果が表れる場合があります。

クリニックTENではLINEを活用したフォローアップを実施し、状況に応じて薬の変更をご提案します。お薬を飲み始めてからの体調不良や薬の副作用など、何か気になることがあれば、些細なことでも医師にご相談ください。

 診察費用 (税込み)

・初診カウンセリング:5,500円

・再診料:1,100円 (2回目以降)

処方薬

参考文献

我が国におけるEDの疫学に関して

  1. 勃起障害(ED)|東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(泌尿器科)

PDE-5阻害薬による治療効果と、その種類による効果の差に関して

  1. Efficacy and safety of phosphodieterase-5 inhibitors for treatment of erectile dysfunction secondary to spinal cord injury: a systemic review and meta-analysis
  2. Sildenafil Citrate Therapy for Pulmonary Arterial Hypertension | NEJM

テストステロン補充療法の副作用に関して

  1. Testosterone Therapy in Men With Hypogonadism: An Endocrine Society* Clinical Practice Guideline

治療薬として用いられるフィナステリド・デュタステリドの副作用に関して

  1. Adverse Side Effects of 5α‐Reductase Inhibitors Therapy: Persistent Diminished Libido and Erectile Dysfunction and Depression in a Subset of Patients