内容監修
石黒 剛
GO ISHIGURO
石黒 剛
GO ISHIGURO
医師
大学在学時から現在の病院中心の医療システムに疑問を持ち、 日常生活に医療を提供するシステム作りをミッションに掲げる。 2019年、訪問診療専門の「いしぐろ在宅診療所」を兄と二人で開業。 クリニックTENでは、働く世代に焦点を当て、生活に溶け込む医療機関の実現を目指す。
フケとはなにか
フケは、古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものです。皮膚は常に新しいものに生まれ変わっており(ターンオーバー・新陳代謝)、これはすべての人の頭皮で起きるので、健康な人でもフケは発生します。それでもほとんどの人でフケが目立たないのは、髪を適切に洗うことでフケがきちんと洗い流され、頭皮が清潔に保たれているからです。しかし、髪の洗い方が不十分、もしくは洗いすぎだったり、シャンプー剤のすすぎが足りなかったり、あるいは頭皮が乾燥したりすることで、通常以上にフケが発生しやすくなります。
フケの原因となりうる疾患
洗髪の仕方や、そもそもターンオーバーの個人差によって、健康な人でもフケが発生しますし、その量は人によって異なります。そのためフケが見られても、病気が原因ではないことが多いです。
ただし、場合によっては、アトピー性皮膚炎などの皮膚の病気のせいでフケが増えていることも考えられます。フケが異常に多かったり、かゆみやかさぶたなど他の症状がある場合は、こうした疾患の可能性があります。なるべく医療機関に相談しましょう。そのほか、乾癬などの皮膚疾患でもフケが症状としてあらわれます。
フケがあるときに心がけること
フケの対処法としては、まず適切な洗髪が重要です。洗髪が不十分では汚れが落としきれずに頭皮に細菌が繁殖しますし、逆にやりすぎでは頭皮に必要な皮脂も洗い流してしまい、頭皮が乾燥する原因となってしまいます。また、爪を立てて洗髪すると、頭皮が傷つき、頭皮の表面がはがれやすくなってフケの悪化の原因となります。適切な時間、やり方で洗髪をしましょう。
薬を使う場合、ローションタイプの市販薬を使用することも効果があります。とはいえ、皮膚の病気が原因の場合、これらの対処では効果がないこともあるので、その場合は早めに医療機関に相談しましょう。
まとめ
- フケは古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものである。
- 適切な洗髪が重要であるが、皮膚の病気が原因の場合は、医療機関に相談することも必要である。
閲覧した文献
- 書籍:国試対策問題編集委員会. 『CBT・医師国家試験のためのレビューブック マイナー 2019-2020』メディックメディア.
- ウェブサイト:ヒフノヒトコトサイト. 『頭皮にかさぶたやフケができる原因と対処・治療法』https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/solution/781
- ウェブサイト:くすりと健康の情報局. 『ふけ・頭のかゆみの原因』https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/43_fuke-kayumi/
参考文献
なし