頻尿

内容監修

石黒 剛

GO ISHIGURO

石黒 剛

GO ISHIGURO

医師

大学在学時から現在の病院中心の医療システムに疑問を持ち、 日常生活に医療を提供するシステム作りをミッションに掲げる。 2019年、訪問診療専門の「いしぐろ在宅診療所」を兄と二人で開業。 クリニックTENでは、働く世代に焦点を当て、生活に溶け込む医療機関の実現を目指す。

頻尿とはどのような症状か 

頻尿とは、通常よりトイレが近く排尿回数が多い状態を指します。一般的な排尿回数は1日4~6回とされていて、これが1日8回以上だと頻尿になります。

頻尿の原因としては、膀胱の容量の減少、尿の排泄障害、膀胱粘膜への刺激、尿量そのものが増えるなどがあげられます。

頻尿があるときに心がけること

頻尿は日常生活に支障をきたすだけでなく、より重大な病気が隠れていることもあります。心配なときは早めに医療機関に受診しましょう。また普段の生活でも、利尿作用のあるコーヒーやアルコールを控えたり、ストレスをためないようにしたり、骨盤底筋のトレーニングをすることによって頻尿を抑えることができます。ただし、頻尿だからといって無理に尿意を我慢することは良くありません。治療や食生活で改善していくようにしましょう。

頻尿の原因として考えうる疾患 

上記の通り、頻尿には様々な原因がありますが、症状などから疾患をある程度予想することはできます。

排尿時に痛みがあったり、尿が濁っていたりする場合には、膀胱炎が予想されます。

不特定多数のパートナーとの性行為がある場合、淋菌やクラミジアなど性感染症による尿道炎や膀胱炎が疑われます。

高齢の男性の頻尿には前立腺肥大症、前立腺癌が考えられます。激しいわき腹や背中の痛みがある場合には、尿の通り道に結石ができてつまってしまう尿路結石の可能性があります。

水を飲む量が多い場合には糖尿病や心因性多飲症が考えられます。

もちろんここであげたのは一例です。頻尿で困っている場合は迷わず医療機関を受診しましょう。

頻尿を伴う、緊急度の高い疾患

頻尿を伴う病気で、特別に緊急度が高いものは多くありません。しかし、夜間に尿意で眠れない、トイレに何度も起きてしまうなど、生活に支障をきたす場合も多くあります。あまり我慢せず、症状が辛いとき、何か心配なときは早めに受診することをお勧めします。

まとめ 

  • 頻尿とは、通常よりトイレが近く、排尿回数が多い状態をいいます。
  • 利尿作用のある飲み物を飲まない、ストレスを解消するなどの対処法があります。
  • 緊急度が高いことはあまりないが、様々な疾患が原因になるので早めの医療機関の受診が重要です。