喉の痛み

内容監修

石黒 剛

GO ISHIGURO

石黒 剛

GO ISHIGURO

医師

大学在学時から現在の病院中心の医療システムに疑問を持ち、 日常生活に医療を提供するシステム作りをミッションに掲げる。 2019年、訪問診療専門の「いしぐろ在宅診療所」を兄と二人で開業。 クリニックTENでは、働く世代に焦点を当て、生活に溶け込む医療機関の実現を目指す。

喉の痛みとはどのような症状か

喉の痛みといっても様々な状態が考えられます。

  • 何もしていなくても痛い
  • つばなど何かを飲み込むときに痛い
  • 喉がイガイガする
  • 喉に違和感がある
  • 喉が乾燥している

などです。

原因はウイルスであることが多く、放っておいても1週間もすれば治ってしまうことがほとんどです。しかし、中には放っておくと他の病気が原因で、命の危険もある喉の痛みをあるので注意が必要です。

喉の痛みがあるときに心がけること

喉が乾燥すると痛みにつながります。うがいをしたり市販されている喉スプレーを使ったり、温かい飲み物や冷たい飲み物を飲む、のど飴をなめるなどすると痛みがやわらぎます。喉に刺激のある食べ物や飲み物は避けましょう。お酒、辛いもの、熱いものなどは避けた方がよいでしょう。

喉の痛みの原因として考えうる疾患

 喉の痛みはよくある症状で、ウイルスや細菌の感染が原因となることが多いです。いわゆる「風邪」や、扁桃炎がよくある原因の病気です。また魚の骨など喉を傷つけるようなものを飲み込んだ時にも、喉の痛みが出ることがあります。基本的には何もしなくても1週間もすれば良くなることがほとんどです。しかし、数日経っても良くならない、もしくは悪化する、市販薬を飲んでも良くならないなどの場合は、病院を受診して医師に診てもらいましょう。

喉の痛みを伴う、緊急度の高い疾患

喉の痛みで最も怖い病気は「急性喉頭蓋炎」というもので、息をする時の空気の通り道がふさがってしまい、息ができなくなり、最悪の場合、死に至ることもある病気です。急性喉頭蓋炎は進行するスピードが速いので、救急車の要請や病院の受診をためらってしまうと、命に関わります。

「扁桃周囲膿瘍」という疾患もあります。これは、のどの奥の方にある扁桃と呼ばれる部分に膿がたまってしまう病気で、薬での治療に加えて膿を出すための切開が必要になる可能性もあります。

以下のような異常が見られた場合は危険な疾患の可能性があります。すぐに救急車を呼ぶか、救急外来を受診するようにしましょう。

  • 喉の痛みが経験したことのないくらい強い
  • 息がしづらい
  • 息をする時に変な音がする
  • 飲み物や食べ物、つばなど物を飲み込めない

まとめ

  • 喉の痛みには様々な状態があるが、乾燥を防ぐことで痛みがやわらぐことが多いです。
  • 原因はウイルスや細菌に感染した風邪のことが多く、1週間ほどで治ることが多いです。
  • 痛みが悪化する場合や、市販薬が効かない場合などは病院を受診しましょう。
  • 喉の痛みの他に、息がしづらい・息をする時に変な音がするなど呼吸に異常があったら、命に関わる病気のことがあるので、すぐに救急車を呼びましょう。