「AGAってなんで発症するんだろう?」
「メカニズムを理解すれば、自分でも予防できるかな?」
「治療を受けようと思うけど、どういうメカニズムで治るのか気になる」
AGAがどのようなメカニズムで発症してしまうのか、気になる方は多いのではないでしょうか。症状を良くするためにも、まずは原因について確認しておきたいですよね。
そこでこの記事ではAGAのメカニズムについて、以下のことを解説します。
- AGAが発症するメカニズムz
- 治療方法とそのメカニズム
- 薄毛の原因がAGAかどうか判断する方法
AGAを発症してしまった方に向けて、AGAおすすめのクリニックも併せて紹介しています。「最近薄毛になってきた気がする…」そんな違和感をお持ちの方は、ぜひご一読ください。
目次
AGAの症状とメカニズムについて
脱毛症の中で最も身近な症状の一つがAGAです。ここからはAGAの概要と、抜け毛や薄毛につながるメカニズムについて解説します。
AGAは「男性型脱毛症」のこと
AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略称で、別名「男性型脱毛症」と呼ばれます。AGAの主な特徴は、頭頂部や生え際を中心に症状が出ることです。
2017年に出された「日本皮膚科学会ガイドライン」によると、50代男性の40%以上がAGAを発症していることがわかっています。また中高年だけでなく、20代の若年層でも10%程度の発症率があることから、脱毛症の中では非常に身近なものといえるでしょう。
ちなみに女性にもAGAと同様の脱毛症がありますが、こちらは「FAGA(女性型脱毛症)」と呼ばれてAGAとは区別されています。
AGAが発症するメカニズム
AGAの発症は遺伝的要素が大きいと言われています。まずAGAが発症するメカニズムは、以下の通りです。
- 男性ホルモンのテストステロンが、生え際・頭頂部の毛乳頭付近にある「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結合して「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成
- ジヒドロテストステロン(DHT)が毛根組織のヘアサイクルを乱してしまう
- 通常時と比べて髪が生えてこなかったり、軟毛が多くなったりしてしまう
AGAの発症に遺伝的要素が強いと言われている理由は、原因物質の1つである「5αリダクターゼ」の活性度の高さを、両親から引き継ぐと言われているためです。
5αリダクターゼの活性度が高い体質の人ほど、AGA発症の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を生成しやすくなってしまいます。つまり父親、または母親の父親(=母方の祖父)どちらかがAGAの人は、遺伝により発症リスクが高まると言えます。
AGAが後頭部や側頭部に影響しにくいメカニズム
AGAが他の脱毛症と大きく異なるのは、後頭部や側頭部では発症しにくいことです。AGAの原因物質の一つである5αリダクターゼは、生え際および頭頂部付近に集中しています。
それに対して後頭部や側頭部は、生え際や頭頂部に比べると5αリダクターゼが少ないため、ジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けにくい傾向にあります。そのためAGAを発症してしまったとしても、後頭部や側頭部は髪の量・質とも正常な場合が多いのです。
AGAの4つの治療方法を解説
AGAを発症してしまった場合、主な治療法は以下の4つです。
- 投薬治療
- メソセラピー
- 自毛植毛術
- HARG療法
ここからは各治療法の内容やメカニズムについて、それぞれ解説します。
1. 投薬治療
AGA治療で一般的に行われるのが、投薬治療です。AGA予防や現状維持の場合は内服薬が用いられ、発毛・育毛の場合はそれに加えて外用薬があります。
ただし、患者によっては薬が体質に合わない場合もあるため、必ず治療を受けられるとは限りません。そのため投薬治療を行う場合は血液検査を実施し、処方する予定の薬が体に合うか事前にチェックします。
2. メソセラピー
投薬治療の次に一般的なAGA治療法が、頭皮に薬剤を注入する「メソセラピー」です。メソセラピーは発毛治療の方に適用される治療法です。
メソセラピーは投薬治療よりも発毛効果が高いとされていますが、一方で以下のようなデメリットがあります。
- 治療を継続しないと発毛効果が見込めない
- 治療期間が半年~1年と長期に渡るケースが多い
対面診療で根気よく通い続ける必要があるため、よく考えてから治療を受けましょう。
3. 自毛植毛術
自分の正常な髪を薄毛の部分に移植する手術である「自毛植毛術」も、AGA治療の一つです。自毛植毛術は発毛組織ごと移植するため、根本的な解決になる可能性がある治療法です。
一方で自毛植毛術の副作用として、移植部位に痛みや傷跡が残ることが挙げられます。傷跡は3~5日くらいは残ってしまうため、クリニックによっては仕事や学校を休むことを推奨しているくらいです。
自毛植毛術は施術後のスケジュールにも影響することがあるため、慎重に検討してから受けるようにしましょう。
4. HARG療法
先述のメソセラピーと同様に、薬剤を頭皮に直接注入する治療法で「HARG療法」と呼ばれるものもあります。HARG療法とは「HARGカクテル」と呼ばれる薬剤を頭皮に注入することで、髪の成長力を高める治療法です。
HARG療法では毛髪を生み出す「毛母細胞」を活性化させるため、AGAの根本的な改善が見込めます。実際にHARG療法を受けた後も発毛効果が継続されるため、少ない負担で治療を受けられます。
ただしHARG療法は他の治療法に比べると、費用が高額であることがデメリットです。実際に1クール(6~9回程度)の施術を受けようと思った場合、50万円前後の費用がかかってしまいます。
他の治療法に比べると労力は少なめですが、金銭的な負担が大きい事は理解しておきましょう。
AGAかどうかを判断する3つの方法
AGAのメカニズムを理解できたところで、ご自身が発症しているかどうか気になる方は多いのではないでしょうか。AGAを発症しているか判断する方法は、3つあります。
- 生え際や頭頂部のあたりが薄くなってきている
- 部位によって髪質が異なる
- 毛根部分に膨らみが無い
上記のいずれかに該当する場合は、AGA専門クリニックへの受診を検討してみましょう。順番に解説します。
1. 生え際や頭頂部のあたりが薄くなってきている
AGAは生え際や頭頂部に発症する脱毛症のため、その部分が薄くなってきたときはAGAの発症を疑いましょう。AGA患者の多くは、側頭部や後頭部は異常が見られない傾向にあるため、そこよりも明らかに薄い場合は発症のサインです。
2. 部位によって髪質が異なる
AGAは生え際や頭頂部が薄くなってしまうだけでなく、ハリやコシがなくなるなど髪質に影響を与えることも、特徴として挙げられます。髪質の違いは、実際に触ってみると分かりやすいはずです。
AGAの影響が少ない後頭部や側頭部に比べると、柔らかく弱々しい感じがするでしょう。部位によって明らかに髪質が異なると感じた場合は、AGAの検査を受けて確かめてみてください。
3. 毛根部分に膨らみが無い
ご自身の抜け毛を確認してみて、毛根部分に膨らみがないようであれば、AGAの可能性が高いです。正常な髪が抜けた場合、毛根部分に小さな膨らみがあります。
毛根の膨らみは目視ではわかりづらいものなので、確認する際は指でつまんでみるのがおすすめです。つまんでみても膨らみが分からないようであれば、AGAの可能性が高いので、検査を受けることを検討してみてください。
AGA治療・予防が受けられるおすすめクリニック
AGAクリニック選びのポイント
クリニック選びのポイント
- 医師や受付スタッフの対応が親身
- 疑問に感じたことにも答えてくれる
- 必要ない治療を勧めてこない
- 副作用についての説明がある
AGA治療の基礎知識
AGA治療の効果が出始めるまでの期間
治療の効果を感じられるのは、3~6ヶ月かかります。3ヶ月で確実に効果が出る保証はありません。約1年間の継続が求められます。
AGAの主な治療方法は以下の通りです。
治療法 | 概要 |
内服薬 | プロペシアなどで脱毛シグナルを弱める |
外用薬 | ミノキシジルなどを使い。発毛を促進させる |
自毛植毛 | 後頭部の髪の毛を頭皮ごと移植する |
AGA治療では人によっては副作用が起こる可能性があります。
副作用を感じる患者は全体の0.1%〜0.2%と低く珍しいケースです。
医師と相談しながら治療を進めていきましょう。
【起こり得る7つの副作用】 |
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AGA治療にかかる費用
予防(月額の最費用平均) | 4,800円(税込) |
発毛(月額の最低費用平均) | 33,000円(税込) |
※20クリニックから6ヶ月にかかる費用を月額に割り戻し計算しています。
※ご自身の症状によって費用は変動します。
まとめ
AGAが発症するメカニズムは以下の通りです。
- 生え際・頭頂部の毛乳頭付近にある「5αリダクターゼ」が男性ホルモンの「テストステロン」結合して「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成
- ジヒドロテストステロン(DHT)により毛根組織のヘアサイクルが乱れる
- 通常時よりも髪の成長が遅くなり、薄毛になってしまう
ジヒドロテストステロン(DHT)の生成のしやすさは遺伝的要素によって決まるため、AGA対策に個人で取り組むのは、かなり困難といえます。そのため抜け毛や薄毛が気になったら、早い段階でクリニックへ受診するのがおすすめです。