男性ホルモン補充療法

年齢と共に低下するテストステロンは、治療により補充が可能です。

 男性ホルモンとしても知られるテストステロンは、20代頃をピークとして年齢を重ねるとともに低下していきます。テストステロンの低い状態になると、EDなどの性機能の低下だけでなく、やる気や活力が低下し、憂鬱になることが知られています。加えて、テストステロンの低い状態でいることで体脂肪が蓄積しやすくなる、心筋梗塞などの心臓のトラブルが起こりやすくなるなど、全身にわたる影響が明らかにされています。

 そんなテストステロンの低下は、治療によりホルモンを補うことで改善することが可能です。巷では、同様の効果を謳ったサプリメント等が多く販売されていますが、男性ホルモンの量を改善するという科学的な根拠が示されているのはテストステロン補充療法のみです。
 クリニックTENでは、患者様に安心してテストステロン補充療法を受けていただける環境を整えております。

治療は、信頼できる医師と二人三脚で

クリニックTENの男性ホルモン補充治療は、まず、医師が患者様それぞれの悩みや症状を丁寧に聴取するところからはじまります。そのうえで、推奨される治療の内容やそれに伴うリスクをしっかりとご説明し、治療を開始しても問題がないか、血液検査等を行います(初回から治療を開始することはありません)。

決して押し売りは行わず、状況によっては「治療の必要はない」という判断をすることもありえます。また、テストステロンを補充するだけにとどまらず、中長期的に患者様の心身の健康状態や血液検査の値をしっかりとフォローアップを行います。

治療を患者様の自己責任にせず、しっかり向き合う治療をご提供します。

テストステロンの補充には、さまざまな副作用の可能性があります。一方で、しっかりとそのリスクを意識しながら、身体の変化に気を配って治療計画を立てていくことで、その可能性を小さくすることが可能です。だからこそ、患者様が信頼できる医師と共に歩むことが重要と考えています。

接触の少なく、プライバシーの保たれる空間

男性向けの医療を提供するクリニックと聞くと、どうしても近づきにくさを感じてしまったり、待合室の空気が苦手、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

クリニックTENは完全予約制を採用しており、待合室は利用せず、クリニック到着と共に診察室にご案内します。一般内科の診察や健康診断も行っておりますので、全く同じように、気軽に訪れていただけるクリニックです。

医師と患者の間のコミュニケーションがすこしでもスムーズとなるよう、落ち着きのある空間設計を行っています。

まずは簡単な検査と問診で、あなたの男性らしさを見つめなおしてみませんか?
クリニックTENがお手伝いします。

男性にも「更年期障害」が存在します

40代は働き盛りと言われる一方、心と身体の不調に悩まされる方も多いです。特に、以前のようなパフォーマンスが出せないという悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。

「年のせいだから、加齢には抗えない」
「若いころのようにいかないのは仕方がない」
などと諦める方も多いのですが、実は、そういった症状の背景には男性ホルモン(テストステロン)の低下があるかもしれません。

男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こりうる症状・変化

・やる気の低下/活力の低下
・体脂肪の蓄積
・性機能の低下・ED・性欲減衰
・心臓やその周囲の血管のトラブル
・骨密度の低下

健康診断で肥満を指摘された、以前より体調を崩しやすくなったなどの身体のトラブル、気分が落ち込んだり、何となくやる気が出ないといった心のトラブルは、早い方では30代の後半から現れます。

実際、男性ホルモン(テストステロン)は20代をピークに低下がはじまるホルモンです。補充が必要な状態であるにもかかわらず、男性ホルモン(テストステロン)の低いまま放置している「未介入群」と呼ばれる方が相当数いるといわれています。
(グラフ出典: 参考資料2)

男性ホルモン(テストステロン)の低下が原因となる症状に痛みや出血などの激しい症状はありません。そのため何らかの症状を感じていても見過ごされてしまいがちですが、適切な医療によって症状を改善することができ、それによって人生の質(Quality Of Life)の向上が見込めます。

当院では、そういった悩みをお持ちの男性の皆様がより生きやすくなるためのご提案のため、男性ホルモン(テストステロン)の検査や補充療法を行っています。

定期的な検査の意義

 現状そのような悩みを抱えていなくても、定期的に男性ホルモン(テストステロン)を測定することには意味があります。たとえば、男性ホルモン(テストステロン)低下による症状の出現を予測することもできますし、実際にそのような症状があらわれた時にその原因について納得することもできるでしょう。

2020年のアメリカの研究では、近年、20年ほど前と比較して若い世代(10~30代)の男性の血液中での男性ホルモン(テストステロン)の値が低下しているという報告がなされました。(グラフ出典: 参考資料3)これは、将来的に男性ホルモン(テストステロン)値の低い男性が増えることを示唆しています。

健康管理の一環として、30代中盤から定期的なホルモン測定や、それをきっかけに健康について医師と相談する機会を持つことをおすすめしています。当院は、検査結果をもとに「治療の必要がない」と判断された場合や、ご本人が治療を希望しない場合には、過剰な宣伝や脅し文句を用いた押し売りは一切行いません。安心してご相談いただける環境をご提供します。

テストステロンの補充により期待できる効果

治療を行い男性ホルモンが正常な値に戻ると、ひとことで言えばホルモン減少前の若いころの状況に近づくことができます。

気分が落ち込むことが少なくなり、やる気がわくなどの心の状態の改善に加え、ED(勃起不全)の症状のような身体のトラブルも解消することが期待されています。
また、TRT(テストステロン補充療法)の効果として、不調や機能不全の改善に加えて、筋肉量の増加や体脂肪率の減少の効果が期待されています。

男性ホルモン(テストステロン)の不足により懸念される、心臓やその周囲の血管にトラブルや骨密度の低下については、補充によりそれが改善されるという明確なエビデンスは見つかっておらず、さらなる研究が待たれるところです。医療行為の効果については、本当に効果のあるものなのか世界中でいろいろな集団を対象に研究がなされます。クリニックTENでは、本当に効果があると広く認められているもの以外を効果として謳うことはありません。

治療を受けることができない方

副作用のリスクがあるために、男性ホルモン補充療法を受けていただけない方が一部いらしゃいます。

進行した前立腺肥大や、前立腺がんと診断された方に男性ホルモン補充療法を行うことでそれらが悪化する可能性のあると言われています。TRT(テストステロン補充療法)を行う場合には、事前の検査で進行した前立腺肥大や、前立腺がんの疑いがないことを検証します。疑いがあると考えられた場合には、治療を受けていただくことはできません。なお、もともとがんのない方がこの治療によって前立腺がんになりやすくなる、ということはないとされています

また、睡眠時無呼吸症候群が悪化するという報告が一部でなされていますが、その関連性は、それほど強くないと示唆する研究が主流です

 当院では、前立腺がんについてのみ、事前の血液検査でその可能性を検査します。
前立腺がんが疑われる場合には、ホルモン補充療法は実施せずに、専門の医療機関をご紹介します。

治療によって起こりうる副作用

テストステロンは全身のさまざまな場所に影響を与える重要なホルモンのため、男性ホルモン補充療法には、副作用が伴う場合があります。あらゆる医療行為は(風邪薬1錠の服用でも)副作用の可能性がありますが、むやみに恐れ医療を遠ざけるのではなく、ベネフィットとリスクを正しく理解し、プロフェッショナルである医師と二人三脚で改善をめざしていくことが重要です。

TRT(テストステロン補充療法)の代表的な副作用としては、肝機能障害や血液の粘度が高くなる多血症などが報告されています。また、高用量のテストステロンを投与することにより善玉(HDL)コレステロールが減少することがあるとされています。

他のトラブルとしては、ニキビができやすくなる、体毛が増えるなどがあげられます。血液中のテストステロン濃度が適正な範囲を越えて高くなると、性欲が低下したり乳房がふくらんだりすることがあります。

また、精巣萎縮や男性不妊も副作用の一つであるため、ご自身の人生設計を踏まえて医師と相談することが大変重要です。お子さんを考えている場合にはhCGという薬の処方を検討しますが、投与回数が増え、また費用も増加するためご自身の人生設計と、時間的・金銭的な面との兼ね合いを吟味することが重要です。

このように可能性のある副作用を列挙すると治療に消極的になられてしまう方も多いのですが、基本的には、血液中のテストステロン濃度が適正な範囲を越えて上昇しない限り、副作用のリスクはそれほど高くないと考えられます。治療開始後も、定期的に検査や医師の診察を受け、血中のテストステロンは適正範囲内におさまっているか、副作用と思われる現象は起きていないかを確かめることが重要です。

クリニックTEN医師からのメッセージ

多くの場合で30代から男性ホルモンの低下は始まっています。ホルモン補充などの治療をしっかりと行うことによって、失った活力を取り戻せるだけでなく、今の状況よりもより良い自分にアップデートできる可能性もあります。

加えて、ホルモン補充療法によって将来的な生活習慣病や心血管イベントなどのリスクも低下させるという報告もあり、未来への投資としても理にかなう面は多いのではないでしょうか。

まずは自分の現状を知り、定期的にモニタリングするだけでも十分意味があります。自身の体調や精神状態の変化を「年齢のせいだから仕方ない」と放置せず、是非一度受診してみてください。

男性としてのより良い生き方を一緒に模索しませんか?

具体的な治療内容

初診と血液検査(男性ホルモンチェック)

医師との面談にあわせて、まずは男性ホルモン(テストステロン)の量を調べる検査を行います。血液中の総テストステロンの計測の他、その中でも生理学的に活性を持つとされる遊離テストステロンを計測します。治療を行う場合に備えて、その他にもいくつかの項目の検査を行います。

男性ホルモン(とくに、遊離テストステロン)の量が少ないと判断されたとき、もしくは他の検査・診察の結果も加味して治療が有効だと判断された場合には、薬を用いた治療を受けることをおすすめします。

男性ホルモン補充療法

不足している男性ホルモン(テストステロン)を薬で補充する治療は、TRT(男性ホルモン補充療法)と呼ばれます。注射で投与するものが一般的ですが、注射以外では、塗り薬で補充するという方法もあります。

テストステロンを直接補充するTRTでは、長期間の投与で男性不妊の副作用が起こる可能性があり、比較的お若い方や、今後お子さんを考えられている方には、間接的にテストステロンの分泌を促す作用のある hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を投与するという選択肢が検討されます。

ED(勃起不全)に対しては、ED治療薬であるPDE-5阻害薬を併用する場合があります。

漢方を使って治療をサポートする、という選択肢もあります。「気」を養う補中益気湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡加竜骨牡蛎湯や、生殖器のトラブルに対しては八味地黄丸、牛車腎気丸などが使われます。

治療方針については、症状や自分の希望・ライフプランを医師に伝え、しっかり話し合って決めていくことが大切です。

価格

当院では、原則として自費診療で男性ホルモン補充療法を取り扱っております。
一部、保険適応可能な場合もございますので、症状やご希望の治療に応じてご案内します。
以下、全て税込み価格です。

初回受診時

初回カウンセリング(30分程度):5,500円
初回血液検査:11,000円
初回血液検査(オプション):8,800円

治療時

再診料
再診料:2,750円
注射のみ再診料:1,100円

注射薬
テスチノンデポー 125 mg:2,200円
テスチノンデポー 250 mg:3,850円

塗り薬
グローミン 10 g:5,500円(2-4週間分)

副作用予防の飲み薬 (妊娠させる能力を維持したい場合など)
タモキシフェン 20 mg:4,400円 (1か月分)
アナストロゾール 1 mg:5,500円(1か月分)

参考文献・さらに詳しい情報

世代・年齢によるテストステロンの値について

  1. Testosterone Deficiency in Young Men: Marked Alterations in Whole Body Protein Kinetics, Strength, and Adiposity1
  2. 日本人男性におけるフリーテストステロン値の年齢分布  出典:岩本晃明ほか:日泌会誌 95 : 751, 2004
  3. Decline in Serum Testosterone Levels Among Adolescent and Young Adult Men in the USA

テストステロンの低いことによる影響について

  1. Total testosterone is the most valuable indicator of metabolic syndrome among various testosterone values in middle-aged Japanes
  2. Endogenous Testosterone and Mortality Due to All Causes, Cardiovascular Disease, and Cancer in Men

男性ホルモン補充療法の効果および副作用、適応に関して

  1. Testosterone dose-response relationships in healthy young men
  2. Effects of Testosterone Therapy in Adult Men: A Systematic Review and Meta-Analysis
  3. Testosterone replacement therapy (TRT) and prostate cancer: An updated systematic review with a focus on previous or active localized prostate cancer
  4. Testosterone therapy and obstructive sleep apnea: is there a real connection?

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