【医師監修】大切な予定と生理が重なる方へ|専門医が処方する渋谷の月経移動ピル処方

【医師監修】大切な予定と生理が重なる方へ|専門医が処方する渋谷の月経移動ピル処方

【医師監修】大切な予定と生理が重なる方へ|専門医が処方する渋谷の月経移動ピル処方

この記事を書いた医師

草壁 広大

KODAI KUSAKABE

草壁 広大

KODAI KUSAKABE

医師/日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医

東京慈恵会医科大学医学部を卒業、国立病院機構 東京医療センターでの初期臨床研修を経て、東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座に入局。産婦人科専門医を取得後、同講座の助教を経て、現在は千葉西総合病院産婦人科に勤務。当院では婦人科診療全般の監修および毎週火曜の婦人科外来を担当。

「楽しみにしていた旅行と生理が重なりそう…」「大事な試験やプレゼンに、つらい生理痛がぶつかったらどうしよう…」

そんなふうに、大切な予定と生理期間が重なることで、不安や憂鬱な気持ちを抱えた経験はありませんか?

実は、婦人科で処方される「ピル」を使うことで、生理のタイミングを安全にコントロールすることが可能です。この記事では、ピルによる「月経移動(生理日移動)」について、その仕組みや方法、副作用、クリニックでの処方までの流れを、専門医が詳しく解説します。

月経移動(生理日移動)とは?

月経移動とは、医療用のピル(経口避妊薬)を服用することで、次の生理が始まる日を意図的に早めたり、遅らせたりすることを指します。

ピルに含まれる女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)の働きによって、子宮内膜の状態をコントロールし、生理のタイミングを調整します。これは、医師の指導のもとで行えば、決して体に害のあるものではなく、安全に行える方法です。

ピルを使って安全に生理のタイミングを調整します

月経移動は、主に2つの方法があります。

  1. 生理を早める方法: 大切な予定の前に、あらかじめ生理を終わらせておく方法
  2. 生理を遅らせる方法: 大切な予定の期間中、生理が来ないように後ろにずらす方法

どちらの方法にもメリット・デメリットがあり、あなたの予定やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

あなたはどっち?予定に合わせた月経移動の選び方

「早める」のと「遅らせる」のは、どちらが良いのでしょうか。それぞれの特徴を理解し、医師と相談の上ご自身の状況に合った方法を選びましょう。

【生理を早める方法】前の生理周期から計画的に準備

生理を早める方法は、ずらしたい生理の一つ前の生理期間中からピルの服用を開始します。
生理が始まってから5日目までの間にピルの服用を開始し、最低でも10日間以上飲み続けます。そして、生理を起こしたい日の2〜3日前に服用を中止すると、数日後に生理が始まります。

基本的には、「遅らせる方法」の方が成功率が高いため、当クリニックでは「遅らせる方法」を推奨しています。

【生理を遅らせる方法】次の生理をピンポイントで回避

生理を遅らせる方法は、生理が来ないようにしたい期間、ピルを飲み続けることで生理を後ろにずらします。

次の生理予定日の5〜7日前からピルの服用を開始します。そして、生理を避けたい期間が終わるまで、毎日1錠ずつ服用を続けます。服用を中止すると、2〜3日後に生理が始まります。

月経移動で使うピルと副作用について

月経移動には、主に中用量ピルが使われますが、低用量ピルを使用する場合もあります。どちらのピルにも副作用の可能性があるため、事前に正しく理解しておくことが大切です。

中用量ピルと低用量ピルの違い

月経移動では、ホルモン含有量が多い「中用量ピル」が使われるのが一般的です。ホルモン量が多いため、生理周期をより確実にコントロールできるとされています。

一方、普段から避妊や月経困難症の治療で「低用量ピル」を服用している場合は、そのピルの飲み方を調整することで月経移動が可能です。これから月経移動のために初めてピルを飲む方に対して、副作用の軽減を目的として低用量ピルが処方されることもあります。

どちらのピルが適しているかは、医師があなたの状況を伺った上で判断します。

事前に知っておきたい副作用と、その対処法

ピルの服用で起こりうる主な副作用には、以下のようなものがあります。

  • 吐き気、嘔吐
  • 頭痛
  • 乳房の張り
  • むくみ
  • 不正出血(予定外の少量の出血)

これらの症状は、飲み始めのホルモンバランスが変化する時期に現れやすいですが、多くは2〜3日で体が慣れて軽快していきます。吐き気が心配な場合は、吐き気止めを一緒に処方することも可能ですので、診察時にご相談ください。

また、頻度は非常に稀ですが、重篤な副作用として「血栓症(血管の中に血の塊が詰まる病気)」のリスクがあります。ふくらはぎの急な痛みやむくみ、激しい頭痛、息切れなどの症状が現れた場合は、直ちにピルの服用を中止し、医療機関に連絡してください。

渋谷のクリニックTEN|月経移動ピル処方の流れ

1.ご予約・問診

WEBやLINEからご予約いただき、オンライン上で問診票にご記入いただきます。最終月経日や生理周期、大切なご予定の日程、アレルギーや既往歴などについて、正確にお知らせください。

2.医師による診療

ご予約の日時になりましたらご来院いただき、診察を行います。問診内容に基づき、あなたに最適な月経移動の方法(早めるか、遅らせるか)やピルの種類をご提案します。飲み方や副作用についても、不安な点がなくなるまで丁寧に説明いたします。

3.決済・お薬

診察後、クレジットカードで決済いただきます。お会計を待つ必要がないので、忙しい方でもスムーズに診察を受けることができます。
お薬については、お帰りの際に院内で受け取れます。

月経移動ピルに関するよくあるご質問(Q&A)

Q. 月経移動に保険は適用されますか?

A. いいえ、月経移動は病気の治療ではないため、健康保険は適用されず「自費診療」となります。費用については、クリニックにご相談ください。

Q. いつ頃クリニックに相談すればいいですか?

A. 【生理を早めたい場合】 ずらしたい生理の一つ前の生理が始まったら、なるべく早く(生理5日目まで)ご相談ください。
【生理を遅らせたい場合】 ずらしたい生理の予定日の、1週間前までにご相談いただくのが理想です。
どちらの場合も、日程に余裕を持って早めにご相談いただけると、より確実で安心です。

Q. ピルを飲めば100%成功しますか?

A. ほとんどの場合、指示通りに服用すれば成功します。しかし、飲み忘れてしまったり、体質によっては、ピルを服用中に少量の不正出血が起こることがあります。不正出血が起きても、多くの場合そのまま服用を続けることで移動は可能ですので、慌てずにご相談ください。

Q. 副作用で体調が悪くなったら、旅行などを楽しめないのでは?

A. 副作用の出方には個人差がありますが、日常生活に支障が出るほどの強い症状が続くことは稀です。ご不安な方には、吐き気止めを一緒に処方したり、副作用が出にくいとされる低用量ピルでの調整を検討したりすることも可能です。また、大切な予定の期間中に副作用が出るのを避けたい場合は、「生理を早める」方法を選ぶことをお勧めします。

まとめ:計画的な月経移動で、大切な毎日をもっと快適に

生理は女性の健康にとって大切なものですが、そのために大事なイベントを諦めたり、我慢したりする必要はありません。

月経移動は、医師のサポートのもとで、あなたのQOL(生活の質)を向上させるための有効で安全な選択肢です。これまで「生理だから仕方ない」と諦めていた方も、ぜひ一度、婦人科に相談してみてください。

クリニックTEN渋谷では、患者様一人ひとりのご予定とご希望に寄り添い、最適なプランをご提案します。計画的な月経移動で、大切な毎日をもっと快適に、自分らしく過ごしましょう。

クリニックTENの月経移動診療について

月経移動は原則自費診療となります。使用する薬剤や用法用量により異なりますが、5,500~9,900円(税込)となります。詳細は受診時に医師にご相談ください。
なお再診料は1,100円(税込)となります。

自費処方薬の詳細

薬剤名プラノバール配合錠マーベロン28
効果・効能
作用機序
排卵抑制作用を主作用とし、子宮内膜変化による舟床阻害作用及び頸管粘液変化による精子通過阻害作用等により月経発来を抑制する排卵抑制作用を主作用とし、子宮内膜変化による舟床阻害作用及び頸管粘液変化による精子通過阻害作用等により月経発来を抑制する
有効成分日局ノルゲストレル、日局エチニルエストラジオールデソゲストレル、日局エチニルエストラジオール
製造販売元あすか製薬オルガノン
処方価格
(税込み概ね1 回分)
4,400 円28錠4,400 円
服用方法 1日1錠を毎日一定の時刻に、医師の指示に従って内服
①月経周期を短縮する場合
生理の始まる3-5日目から10日間以上内服する。
②卵胞期 (生理が終わって次の排卵があるまでの期間) に月経周期を延長する場合
生理が始まってから7日目以内に飲み始め、遅らせたい時期まで内服する。
③黄体期 (排卵から次の生理が始まるまでの期間) に月経周期を延長する場合 (次回の生理が予測できる方)
生理予定の3~7日前から飲み始め、遅らせたい時期まで内服する。
1日1錠を毎日一定の時刻に、医師の指示に従って内服
①月経周期を短縮する場合
生理の始まる3-5日目から10日間以上内服する。
②卵胞期 (生理が終わって次の排卵があるまでの期間) に月経周期を延長する場合
生理が始まってから7日目以内に飲み始め、遅らせたい時期まで内服する。
服用の注意点・毎日一定の時刻に服用すること。
・飲み忘れ等がないよう服用方法を十分注意する。
・毎日一定の時刻に服用すること。
・飲み忘れ等がないよう服用方法を十分注意する。
効果が出る時間服用開始から1 週間程度服用開始から1 週間程度
標準的な治療期間1週間程度から症状や希望に応じて期間が変動する。1週間程度から症状や希望に応じて期間が変動する。
標準的な治療回数患者の状況により1回ごとに行う患者の状況により1回ごとに行う
標準的な費用の総計
(治療1回あたりの概算金額)
用法用量により異なるが、5,500~9,900円程度用法用量により異なるが、5,500~9,900円程度
併用注意薬副腎皮質ホルモン、三環系抗うつ剤、セレギリン塩酸塩、シクロスポリン、オメプラゾール、リファンピシン、バルビツール酸系製剤、ヒダントイン系製剤、カルバマゼピン、ボセンタン、モダフィニル、トビラマート、テトラサイクリン系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、テルビナフィン塩酸塩、Gn-RH誘導体、血糖降下剤、ラモトリギン、モルヒネ、サリチル酸、HIVプロテアーゼ阻害剤」非ヌクレオンド系逆転写酵素阻害剤、フルコナゾール、ボリコナゾール、アセトアミノフェン、セイヨウオトギリンウ含有食品副腎皮質ホルモン、三環系抗うつ剤、セレギリン塩酸塩、シクロスポリン、オメプラゾール、テオフィリン、チザニジン塩酸塩、リファンピシン、バルビツール酸系製剤、ヒダントイン系製剤、カルバマゼピン、ボセンタン、モダフィニル、トビラマート、テトラサイクリン系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、テルビナフィン塩酸塩、Gn-RH誘導体、血糖降下剤、ラモトリギン、モルヒネ、サリチル
酸、HIVプロテアーゼ阻害剤」非ヌクレオンド系逆転写酵素阻害剤、フルコナゾール、ボリコナゾール、アセトアミノフェン、セイヨウオトギリンウ含有食品
服用禁忌・本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
・エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜症)、子宮頭症及びその疑いのある患者
・診断の確定していない異常性器出血のある患者
・血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある恵者
・35歳以上で1日15本以上の喫煙者
・前兆(関輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
・肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
・血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)や、血栓性素因のある女性
•抗少>脂質抗体症候群の惠者
・手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の恵者
・重篤な肝障害、肝腫場、脂質代謝異常、高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
・耳硬化症の憲者
・妊娠中に黄疸、持続性そう症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある、または授乳中の女性
・骨成長が終了していない可能性がある女性
・本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
・エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜症)、子宮頭症及びその疑いのある患者
・診断の確定していない異常性器出血のある患者
・血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある恵者
・35歳以上で1日15本以上の喫煙者
・前兆(関輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
・肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
・血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)や、血栓性素因のある女性
•抗少>脂質抗体症候群の惠者
・手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の恵者
・重篤な肝障害、肝腫場、脂質代謝異常、高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
・耳硬化症の憲者
・妊娠中に黄疸、持続性そう症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある、または授乳中の女性
・骨成長が終了していない可能性がある女性
副作用血栓症、不正出血、乳房緊満感、発疹、浮腫、体重増加、悪心・嘔吐、食欲不振、胃痛、頭痛、眠気、倦怠感、ざ瘡、熱感、腰痛、肩こり、冷感血栓症、下腹部痛、乳房緊満感、悪心・嘔吐

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