性病にはどんな種類があるの?症状を含め医師が解説

性病にはどんな種類があるの?症状を含め医師が解説

性病にはどんな種類があるの?症状を含め医師が解説

性病とは?

性病と性感染症

皆さんは性病(Sexual Transmitted Disease: STD)や性感染症(Sexual Transmitted Infection: STI)という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。性的接触によって何かしらの病原体に感染した状態を、性感染症と言います。ただし性感染症は、感染しても無症候性、すなわち症状が出ないことが多いのが特徴です。性感染症のうち、特に症状がある状態のことを性病、と呼びます。

感染する原因

感染経路はセックス等の性的接触です。膣性交・肛門性交(アナルセックス)・口腔性交(オーラルセックス)等でうつるほか、感染している皮膚から皮膚へうつることもあります。

原因として30種類以上の細菌・ウイルス・寄生虫が知られていますが、そのうち8種類で全体の大半を占めます。

・細菌

 ・淋菌

 ・クラミジア

 ・梅毒トレポネーマ

・ウイルス

 ・HIV

 ・単純ヘルペスウイルス

 ・ヒトパピローマウイルス

 ・肝炎ウイルス

・真菌

 ・カンジダ

・原虫

 ・膣トリコモナス

どんな種類の性病があるの?

淋菌

頻度の高い性感染症です。男性では尿道炎、女性では子宮頚管炎を起こします。1回の性行為で、30%の確率でうつるとされています。特に女性では、感染しても症状が出ないことが多く、気付かない間にパートナーも感染していてなかなか治らないケースが少なくありません。重症化すると女性の不妊を起こすため、適切な治療を行うことが重要です。

クラミジア

クラミジアは、尿道・子宮頚管といった性器のほかに、眼・咽頭にも感染を起こします。世界的にみても、性感染症の中で最も患者数が多いのがクラミジア感染者です。こちらも無症候性の感染が多いため、片方が感染していることが分かったら、パートナーも症状がなくても感染している可能性が非常に高いです。必ずふたりとも検査を受け、感染していることが分かったら適切な治療を行いましょう。クラミジアに感染している患者さんは、淋菌にも同時に感染していることが少なくないため、両方の検査を行うことが大切です。

梅毒トレポネーマ/梅毒

梅毒トレポネーマという病原体に感染して起こる病気が梅毒です。近年急激に感染者数が増加しています。性行為により感染するだけでなく、妊娠中の女性が感染するとお腹の中の赤ちゃんにまで感染してしまい、「先天性梅毒」を起こしてしまいます。

性行為によって後天的に感染した場合、感染の機会から約3週間で、軟骨のような硬さのしこりができてきます。これがだんだんと、周囲が硬く盛り上がり、中央部分は皮膚がぐちゃっとしてべたつくような状態になっていきますが、痛みはほとんど起こりません。放置しておくと数週間で消えてしまいます。約3カ月後、全身にぶつぶつが出たり、かさぶたのようなものができたり、皮膚がピンク色になったりしてきたりします。さらに3年以上経つと「ゴム腫」という状態になりますが、現在の日本では治療法が発達しており、ここまで進行する患者さんはほとんどいらっしゃいません。

HIV/AIDS

HIVは正式名称を「ヒト免疫不全ウイルス」と言います。名前の通り、免疫不全、すなわち免疫機能を壊してしまうウイルスです。その結果、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。HIVに感染してもなんとか免疫機能が保てることもありますが、徐々に免疫機能が低下して本来健康であればかからないような病気にかかるほどにまでなってしまった免疫不全状態のことをAIDSと呼びます。この、本体健康であればかからないような病気のことを、「AIDS指標疾患」と言います。

HIVに感染すると、はじめは風邪・インフルエンザのような症状が出ますが、数週間で症状はなくなります。そのまま無症状の時期が続きますが、体内ではだんだん免疫が壊されていき、やがてAIDSを発症します。このAIDS発症までの期間は人により様々です。

現在の医療では治療の成功率はとても高く、AIDSを発症してもほぼ100%の治療成功が見込めます。しかしそのためには内服薬を100%きちんと飲む必要があります。

単純ヘルペスウイルス/性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルス(HSV)には、1型と2型があります。どちらの場合でも、このHSVが性器に感染した状態を、性器ヘルペスと呼びます。症状としては、浅いジュクジュクしたぶつぶつが性器にできることが多いです。性器ヘルペスは一度感染すると完治させることはできません。適切な治療を行えば症状を解消することはできますが、単純ヘルペスウイルス自体は体内から完全に消し去ることができないからです。単純ヘルペスウイルスは、神経の中に潜んでいて、免疫力が弱ったりしたタイミングを狙ってまた活性化して症状を引き起こします。症状をなるべく早く見つけて毎回きちんと治療していくことが大切です。

ヒトパピローマウイルス/尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(HPV)が引き起こす病気が尖圭コンジローマです。HPVは様々な「型」がありますが、原因となるのはその中でも6型と11型が大半とされています。HPVは感染してから症状が現れるまでの潜伏期間が長いのが特徴で、なかなか感染源が特定できないことも少なくありません。症状もとても特徴的で、主に性器に、「とげとげ」「もこもこ」したようないぼ状のものができてきて、巨大化することもあります。場所によっては痛みやかゆみが出ることもあります。クリームを塗ったり、液体窒素を使った凍結療法を行ったり、電気メスなどを使って外科的に切除したりと、治療法は様々ですが、治療しても再発しやすいのが難点です。なるべく再発しないよう、「いぼ」の大きさ・数・できた場所などによって医師が最適な治療法を組み合わせ、患者さんと相談しながら治療を行っていきます。

膣トリコモナス

ほかの性感染症が比較的若者に多いのに対し、膣トリコモナス症は幅広い年代の感染者がいるのが特徴です。実は、性交渉の経験がない人でも感染することがあり、タオルの共用や、便器・浴槽を介して感染する病気でもあります。男性では尿道炎のような症状を起こすことがありますが、無症状のことが多いです。一方女性では、非常に臭いの強い泡状のおりものが出たり、陰部や膣のかゆみ・ピリピリ感を訴える人が多いです。そのため女性で感染が見つかることが多いですが、その場合は男性も治療が必要です。しかも、男性では検査をしても病原体が見つからず、陰性と判定されることもありますが、それでも治療が必要なことに注意しましょう。

性病・性感染症は「早めに」「パートナーも」治療することが大切です

性病・性感染症の特徴として、「症状が出ないことが多い」というのが挙げられます。しかし、症状が出ないことは感染力が弱いということではなく、かなりの確率で感染を広げてしまうこともあります。したがってそのままにしておくと、「ピンポン感染」と言って、治ったパートナーに自分が無症状のまま再度うつしてしまう可能性もあります。お互いのために、適切な治療を受けましょう。

渋谷駅徒歩0分の立地のクリニックTENでは、平日21:30・土日祝17:30まで受付を行っています。事前にウェブ予約・問診を行っていただくため、クリニックでの待ち時間はほぼ0分です。

クリニックTENには、婦人科と泌尿器科の両方の専門医が所属していますので、男女どちらの診療も行うことができます。ご自身だけでなく、パートナーと一緒に同じ病院で治療を受けられます。「性病・性感染症かもしれない」という場合には、パートナーと一緒にクリニックTENを受診してください。

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来院 / 受診

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参考文献

  1. 日本性感染症学会. 性感染症診断・治療ガイドライン2016. http://jssti.umin.jp/pdf/guideline-2016.pdf
  2. 厚生労働省検疫所. 性感染症について(ファクトシート). https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2013/12041155.html
  3. 厚生労働省. 性感染症. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/index.html
  4. 日本産婦人科医会. (1)性感染症の総論. https://www.jaog.or.jp/note/%EF%BC%881%EF%BC%89%E6%80%A7%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%81%AE%E7%B7%8F%E8%AB%96/