夫のイライラは男性更年期のサインかも?パートナーに寄り添うための上手な接し方【医師監修】

夫のイライラは男性更年期のサインかも?パートナーに寄り添うための上手な接し方【医師監修】

夫のイライラは男性更年期のサインかも?パートナーに寄り添うための上手な接し方【医師監修】

この記事を書いた医師

安斉 基之

MOTOYUKI ANZAI

安斉 基之

MOTOYUKI ANZAI

医師 / 泌尿器科医専門医 / ボトックスビスタ認定医 / オンライン診療研修終了 / 緩和ケア研修終了

2015年 東邦大学医学部卒業 クリニックTENでは美容皮膚科、泌尿器科、内科、皮膚科など全般を担当。

「最近、夫の様子が少しおかしい…」

ささいなことで不機嫌になったり、以前より疲れやすそうにしていたり。

かつては穏やかだったパートナーの変化に、戸惑いや寂しさを感じている方もいるのではないでしょうか。

「仕事でストレスでも溜まっているのかな?」

「もしかして、夫婦関係に何か問題が?」

いろいろな可能性を考えて不安になりますよね。でも、その不調の原因は、もしかしたら「男性更年期障害」にあるのかもしれません。

女性特有のものと思われがちな更年期ですが、実は男性にも起こり得ます。

大切なパートナーのつらい時期を、夫婦で乗り越えていくために。

この記事では、男性更年期障害の基礎知識から、パートナーに寄り添うための上手な接し方まで、専門家の視点から分かりやすく解説します。

もしかして男性更年期?パートナーに見られるサイン

パートナーの些細な変化は、もしかしたら男性更年期障害のサインかもしれません。

症状は心と体の両方に現れ、多岐にわたるのが特徴です。

以下のようなサインが見られないか、チェックしてみてください。

【精神的な症状】

  • 理由もなくイライラする、怒りっぽい
  • 気分の落ち込み、憂うつ感
  • 何事にも興味がわかない、やる気が出ない
  • 集中力や記憶力の低下
  • 不安感が強い

【身体的な症状】

  • 疲れやすい、全身の倦怠感
  • 寝つきが悪い、夜中に目が覚める
  • ほてり、のぼせ、多汗
  • 性欲の低下、勃起障害(ED)
  • 頻尿
  • 肩こり、腰痛、関節痛

【性機能の変化】

  • 性欲の低下
  • 勃起障害(ED)

これらの症状が複数当てはまる場合は、男性更年期障害の可能性があります。

しかし、これらの症状は他の病気が原因で起こることもあるため、自己判断は禁物です。

特に、気分の落ち込みや意欲の低下は「うつ病」、倦怠感や疲れやすさは「甲状腺機能の低下」や「睡眠時無呼吸症候群」など、別の病気が隠れている可能性も否定できません。

原因を正しく突き止め、適切な治療を受けるためにも、まずは専門の医療機関に相談することが大切です。

なぜ起こるの?男性更年期障害のメカニズム

では、なぜこのような心身の不調が起こるのでしょうか。

男性更年期障害のメカニズムは、主にホルモンバランスの変化にありますが、それだけではありません。

テストステロンの減少が鍵

男性更年期障害の最も大きな原因は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」の減少です。

テストステロンは、筋肉や骨格の維持、性機能、さらには意欲や決断力といった精神的な健康にも深く関わっています。

テストステロンは20代をピークに、加齢とともに緩やかに減少していきます。

この減少の度合いには個人差があり、急激に低下すると心身のバランスが崩れ、更年期障害の症状として現れるのです。

ストレスや環境も大きく影響

テストステロンの減少に拍車をかけるのが、日々のストレスや生活環境です。

職場での人間関係や過度なプレッシャー、家庭内の問題といった精神的なストレスは、ホルモン分泌をコントロールする脳の働きを乱し、テストステロンの産生を低下させてしまいます。

また、不規則な食生活、運動不足、睡眠不足といった生活習慣の乱れも、ホルモンバランスを崩す大きな要因となります。

加齢による自然な変化に、これらの環境要因が加わることで、男性更年期障害は発症しやすくなるのです。

パートナーの不調に気づいたら|家庭でできる3つのサポート

パートナーの不調が男性更年期障害によるものかもしれないと感じたとき、ご家庭でできることは何でしょうか。

つらい時期を乗り越えるための3つのサポートをご紹介します。

サポート1:まずは話を聞いて寄り添う

最も大切なのは、パートナーのつらさに寄り添い、良き理解者であることです。

「最近つらそうだね」「何かあった?」と優しく声をかけ、夫が自分の気持ちを話しやすい雰囲気を作りましょう。

アドバイスをしたり、解決策を提示したりする前に、まずはじっくりと話を聞くことに徹してください。

「大変だったね」と共感の言葉を伝えるだけで、夫は「味方がいる」と感じ、心が軽くなるはずです。

サポート2:生活習慣の見直しを促す

心身の不調を和らげるためには、生活習慣の改善が効果的です。

栄養バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠は、ホルモンバランスを整える基本です。

食事については、男性ホルモンの生成をサポートする「亜鉛」(牡蠣や赤身肉、ナッツ類)や「ビタミンD」(きのこ類や青魚)、良質な「タンパク質」(卵や大豆製品)を意識的に取り入れるのがおすすめです。

「一緒にウォーキングしない?」「健康的な食事を試してみようよ」など、二人で一緒に取り組むことを提案してみましょう。

一人で頑張るのではなく、パートナーがサポートしてくれるという事実は、夫にとって大きな励みになります。

サポート3:一人で抱え込まず、外部にも頼る

パートナーを支えるあなた自身が、一人で悩みを抱え込まないことも重要です。

信頼できる友人や家族に相談する、あるいは専門のカウンセリングを利用するなど、外部のサポートも積極的に活用しましょう。

あなたが心に余裕を持つことが、結果的にパートナーを穏やかに支えることにつながります。

夫婦だけで解決しようとせず、周りの力も借りながら、少しずつ前に進んでいきましょう。

パートナーの不調、何科に相談すればいい?

パートナーが受診に前向きになったとき、「どこの病院の何科に行けばいいの?」と迷われるかもしれません。

男性の更年期障害は、主に「メンズヘルス外来」といった専門外来で診療を行っています。これらの診療科では、ホルモン値の検査から専門的な治療まで一貫して受けることが可能です。

もし専門外来がお近くにない場合は、かかりつけの内科で相談してみるのも一つの方法です。また、気分の落ち込みや不安感が特に強い場合は、精神科や心療内科で相談することもできます。まずは受診しやすいところから、一歩を踏み出してみましょう。

病院の受診を促すには?上手な伝え方のポイント

セルフケアだけでは改善が難しい場合、専門医による治療が必要です。

しかし、男性はプライドから受診をためらうことも少なくありません。

夫の心を傷つけずに、上手に受診を促すためのポイントをお伝えします。

本人のプライドを傷つけない

「病気だから病院に行きなさい」というような、決めつける言い方は避けましょう。

「最近よく眠れていないみたいだから、一度専門家に相談してみるのもいいかもしれないね」など、あくまで選択肢の一つとして提案する形が理想です。

夫の不調を心配している気持ちを伝えつつ、本人の意思を尊重する姿勢が大切です。

「あなたのため」であり「私たちの未来のため」と伝える

受診を促す際は、「あなたに元気でいてほしい」という純粋な願いを伝えましょう。

そして、「あなたに元気でいてほしいから」というだけでなく、「これからも夫婦で楽しく過ごしたいから」という、二人の未来のための提案だと伝えるのがポイントです。

「二人で一緒に健康になって、もっといろんなことを楽しみたい」という前向きなメッセージは、夫の心に響きやすいでしょう。

具体的な情報を提供して安心させる

病院に対して、漠然とした不安を感じている場合もあります。

「男性更年期専門の外来があるみたいだよ」「検査は簡単な血液検査から始めるらしいよ」など、具体的な情報を提供することで、受診へのハードルを下げることができます。

事前にクリニックのウェブサイトなどを一緒に見て、雰囲気や治療法について知るのも良いでしょう。

情報があることで、未知のものへの恐怖が和らぎ、一歩を踏み出す勇気につながります。

クリニックTENで行う男性更年期障害の治療法

クリニックTENでは、問診や検査を通して男性更年期障害の原因を丁寧に探り、患者様一人ひとりに合わせた治療をご提案します。

血液検査でテストステロン値を測定

まずは血液検査を行い、テストステロンの値を正確に測定します。

体内のテストステロンにはいくつか種類がありますが、当院では男性更年期障害の診断に重要となるテストステロン数値の値を調べます。

この数値を客観的に把握することが、適切な治療への第一歩となります。

テストステロン補充療法

血液検査の結果を踏まえて症状の改善に向けて、テストステロン補充療法を行います。

これは、不足しているテストステロンを注射などで直接補充する治療法です。

この治療により、イライラや倦怠感、性欲低下といった、さまざまな症状の根本的な改善が期待できます。

治療の頻度や期間は、患者様の症状や体の状態に合わせて調整します。

なお、安全に治療を進めるために、定期的な血液検査で体への影響を確認しながら行います。

まとめ:パートナーの変化は二人で乗り越えるサイン

パートナーが見せるイライラや心身の不調は、あなたを困らせるためのものではなく、本人からのSOSサインです。

そしてそれは、これからの夫婦関係をより深く、より強くするための大切なサインなのかもしれません。

男性更年期障害は、決して特別なことではありません。

正しい知識を持ち、夫婦で手を取り合って向き合うことで、必ず乗り越えることができます。

ひとりで抱え込まず、まずは専門医にご相談ください。

クリニックTENは、つらい時期を乗り越えようとするお二人を、全力でサポートします。なお、男性更年期障害の治療法によっては妊活に影響を及ぼす可能性があるため、現在妊活中の方への対応につきましては、ご受診の際に詳細をご案内させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

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